<ヤクルト3-6阪神>◇8日◇神宮
岡田の再来だ! 阪神森下翔太外野手(23)が1点を追う4回に4試合ぶりの10号ソロを放った。新人から2年連続で2桁本塁打は球団6人目。右打者に限れば81年岡田彰布以来だ。虎の未来を担う3番打者が3安打3打点と大暴れで、チームの連敗もストップ。巨人に敗れた首位広島に2差と迫った。9日から広島、2位巨人との6連戦(京セラドーム大阪、東京ドーム)。ペナントの行方を左右する真夏の決戦がいよいよ始まる。
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森下は高めに浮いたカーブを豪快に振り抜いた。打球は高々と上がり、虎党が待つ左翼席に吸い込まれる。試合を振り出しに戻す1発。猛虎打線の主軸へ、確かな成長を続ける背番号1はゆっくりと生還した。
「先頭でしたし、とにかく出塁して後ろにつなぐ気持ちでした」
1点を追う4回。先頭でヤクルト先発吉村にカウント1-1からの3球目を狙い打ち。「1打席目も変化球が多かったですし、2打席目も真っすぐ、真っすぐできたので。変化球が来るかなという予想の元で、うまく乗せられた」と読みが的中した。3日DeNA戦以来、4試合ぶりのアーチが、昨季に並ぶ10号の同点ソロ。新人から2年連続の2桁本塁打となった。
これには岡田監督も「あれでちょっと火ついたよな」と流れを呼ぶ1発にうなずいた。球団で新人から2年連続の2桁アーチは、6人目の快挙。右打者では岡田監督以来となった。それでも「10本だけで満足せずに、もっと高みを目指していきたい」と引き締めた。
構えの安定が結果につながっている。今季は7月6日に打撃不振で2軍降格もありながら、後半戦にV字回復。「構えがすべて」という森下には、打撃において自身で複数の意識するポイントがある。それは「感覚じゃない、技術なんです。例えば1つ1つの筋肉を意識してというところ。それはオフからやってきたことと変わってないんです」。自ら考え、導き出した確かなものが今、しっくりとはまっている。それらを日頃の練習から心がけることで、打席に立てば自ずと再現できる。森下には調子を落としても自らを信じ、貫き通す強さがある。
この日は初回に左安打、5回にも1死満塁で左2点適時打と止まらない。今季4度目の1試合3打点だ。さらに森下、佐藤輝、大山のドラ1トリオの打点そろい踏みなら今季8連勝。同一カード3連敗を阻止し、神宮での連敗も5で止めた。チームは首位広島と2ゲーム差、2位巨人と1ゲーム差。指揮官も「今日負けるのとそらな、3連敗なんか絶対あかんから、それは大きいよ」と価値ある1勝と位置付けた。9日から上位2チームとの6連戦。熱さを増す三つどもえの優勝争い。背番号1が打線を引っ張る。【村松万里子】