<中日8-4阪神>◇18日◇バンテリンドーム
昨季7勝4敗1分けと勝ち越したバンテリンドームで、まさかの2敗1分け。阪神岡田彰布監督(66)は、あきれ顔でぼやくしかなかった。「なんかあんまり伝わってこんわなあ、俺1人で怒ってるみたいやけど」。矛先の1人は2番手で登板した伊藤将だった。
1点差に詰め寄った直後の4回に登板。先頭の山本から連打を浴びると、村松に3連続ボールから四球を出して無死満塁のピンチを招いた。ここから投手の大野に左前適時打を許すと、2死から高橋周に2点適時打、さらに細川にも中前適時打を献上して4失点。「見ての通りやんか、そらお前。1イニングで4点やねんから」。昨季10勝を挙げた左腕のまさかの姿に、指揮官は表情をゆがませた。
先発の大竹は3回3失点でスイッチ。早期降板はある意味、想定済みだった。「今日大竹あかんかったら、伊藤先発やったんや。(大竹が)投げられるかどうか分からなかったんや、今日、最後まで」。大竹のコンディション不良が判明し、登板2日前から岡田監督や安藤投手コーチらが対応を協議。直前まで左腕の状態を見極める一方、もしもの場合は伊藤将が先発する予定だったという。
この日は初回からブルペンで準備させていた。にもかかわらず、大量失点で1イニング降板。指揮官は「だから1イニング4点やんか」と静かに繰り返した。先制しても勝ち越され、詰め寄ってもさらに得点を奪われる。流れをつかめない展開に「そんなんだって、ずーっと繰り返しやからな、やっぱり負ける時の、おーん」と嘆いた。
終わってみれば、チームは今季ワーストタイの被安打16。下位に沈む中日を相手に、ダメージの大きい3連戦となってしまった。残り32試合で逆転優勝へ。ホームに帰ってなんとか巻き返すしかない。【磯綾乃】
▽阪神大竹(3回5安打3失点で7敗目)「状態がとかそういう言い訳はしたくないし、これが実力なんで、それを踏まえて次抑えるよう頑張っていくだけ」
▽阪神梅野(大竹について)「結果的には3点取られたんで。探り探りな部分もあって。チームが負けることがチームとして悔しいことなので」
▽阪神伊藤将(4回に登板も5安打4失点)「点差も縮んでいたので、あの失点は痛いかなと思います。先頭をもっと大事にいけたらああいう結果はならなかったと思う」
▼阪神は今季バンテリンドームでの中日戦が4勝5敗2分けとなり、1試合を残して今季の勝ち越しがなくなった。昨季は7勝4敗1分けと勝ち越しに成功。07~08年以来2度目の、2年連続勝ち越しを逃した。
▼阪神と首位広島とのゲーム差は、残り32試合にして今季最大の5に開いた。阪神がセ優勝を果たした年のうち、首位から2番目に大きな差をつけられたのは05年の5差。今季はこれに並んだ。もっとも05年に初めて5ゲーム差をつけられたのは、残り試合が118もあった5月3日だった。
▼阪神の最大の逆転優勝は64年の6・5差。このシーズン初めてこのゲーム差になったのは残り58試合の7月18日。ただ、この年の残り32試合の8月21日には首位大洋まで既に0・5差と迫っていた。