【仙台6大学】仙台大・平川蓮「野手でプロ」東北福祉大・堀越啓太「日本一の先発」秋季L31日開幕

3冠を誓った仙台大・平川(撮影・木村有優)

仙台6大学野球秋季リーグ戦が31日、開幕する。仙台大、東北福祉大のライバル校それぞれで主力を担う3年生に意気込みを聞いた。仙台大は平川蓮内野手(札幌国際情報)が打線の軸となり、今春に続く優勝を目指す。東北福祉大は最速157キロ右腕の堀越啓太投手(花咲徳栄)を中心に、2季ぶりの王座を狙う。優勝校は明治神宮野球大会出場を懸け、10月26日、27日に行われる東北地区大学野球代表決定戦に出場する。【取材・構成=木村有優】

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平川は2年秋からスイッチヒッターとしてプレー。もともとは左打ちだったが、左投手への苦手意識から高校で経験のあった右打ちも取り入れた。「左右のバランスが良くなって調子に波が出なくなりました」と功を奏した。さらに、打撃フォームも改善。「体が前に突っ込んでしまうところがあったので、一から意識して素振りやティーバッティングをしました」。今春までは3割ほどだった打率が、直近のオープン戦では4割5分ほどまで上昇。最高の状態で秋を迎える。

父は、夏の甲子園歴代最多40回の出場を誇る北海(北海道)を率いる平川敦監督(53)。だが、平川は同校を選ばず、札幌国際情報へ進んだ。「息子がチームにいるのは『ちょっと…』と思っているのを感づいて、気まずくなりました(笑い)。でも、それからは北海を倒そうという思いになりました」。それでも家では応援してくれる父の助言も受け、腕を磨いてきた。

大学入学後も強い味方だ。高校時代はエースで4番だった。投手として入学したが、1年秋に野手に転向した。「自分の目標はプロ入り。投手では無理だと思ったので、野手で勝負しようと思いました」。決断を父も後押し。試合の動画を送ると、助言をくれる。

秋の目標は、MVP、首位打者、ベストナインの3つに定めた。「1試合、1球も無駄にせずに力をこめて臨みたい」と気合は十分だ。1年後のドラフト指名を見据え、3年生強打者が存在感をみせつける。

◆平川蓮(ひらかわ・れん)2004年(平16)3月31日生まれ、北海道出身。小4で円山リトルジャイアンツで野球を始め、宮の森中の軟式野球部でプレー。札幌国際情報では2年夏にベンチ入りし、3年春からエース。仙台大では1年秋にベンチ入り。今春リーグ戦は10試合、打率3割2分3厘、2本塁打、12打点。187センチ87キロ。右投げ両打ち。好きなアーティストは平井大、藤井風。

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ある出会いが東北福祉大・堀越を大きく変えた。今年6月。大学日本代表の選考合宿に参加し、今秋ドラフト候補右腕の愛知工大・中村優斗投手(4年=諫早農)と知り合った。直球やフォークボールの握り方を教わった。「ストレートは握り方なんてないと思っていたので、常識を覆されました」と驚きの連続だった。現在は教わった握りで投げている。

フォークの精度も格段に上がった。130キロ台前半だった球速が同後半になり、落ち幅も大きくなった。「これまでは落ち方も緩くて、自信を持って投げられる球ではなかったんですけど、今は自信を持って腕を振れるようになった」と決め球のひとつになった。8月のオープン戦では4試合に投げ3勝を挙げ、防御率は1点台。進化を遂げた2球種を武器に、27イニングでの奪三振率は11台だ。「中村さんとの出会いが自分の中で本当に1番だった」と貴重な経験に感謝した。

目指すは「日本一の先発」だ。課題はマウンドでの表情管理。「喜怒哀楽が出てしまうところが弱さ」と話す。「みんなに認めてもらうことでエースと言える資格があると思うので、『こいつがエースだ』と、信頼してもらえる投手になりたい」と、気持ちの面での成長も目指す。チームが掲げるのは18年以来、6年ぶりの全国の頂点。堀越がリーグ戦優勝へ導き、エースに名乗りを上げる。

◆堀越啓太(ほりこし・けいた)2003年(平15)7月15日生まれ、埼玉県飯能市出身。小2で飯能リトルリーグで野球を始め、中学は所沢南リトルシニア。花咲徳栄では2年秋から、東北福祉大では1年秋からベンチ入り。今年6月、大学日本代表選考合宿に参加。最速157キロ。184センチ94キロ。右投げ右打ち。好きな芸能人は乃木坂46の金川紗耶。

◆今春リーグ戦 最終節に仙台大と東北福祉大の全勝対決が実現し、仙台大が2連勝で全勝優勝。2季ぶり10度目の頂点に輝いた。1戦目では仙台大・平川が3ランを含む2安打3打点の活躍をみせた。東北福祉大・堀越は2戦ともリリーフ登板。計2回を1安打、自責0だったが、2戦目はタイブレークの延長10回に失点し負け投手となった。