BC神奈川4年ぶり2度目の優勝 ドラフト候補の安里海トップ11勝 社会人退社組で底上げ

優勝を決め、喜びの輪を作るBC神奈川の選手たち(撮影・保坂淑子)

<ルートインBCリーグ:神奈川3-2埼玉>◇31日◇バッティングパレス相石スタジアムひらつか

BC神奈川が2024ルートインBCリーグで4年ぶり2度目の優勝を決めた。22年シーズンから指揮を執る川村丈夫監督(52)は、決定と同時にナインの手で5回、宙に舞い「野球人生で経験したことのない、ミラクル、奇跡が続いたので。本当に今、ホッとしています」と、笑顔。8月は、負け無しの11連勝で55試合を戦い34勝18敗3引き分け。勝率6割5分4厘で2位のBC信濃を寄せ付けなかった。

今秋のドラフト候補にも挙がる最速151キロ左腕・安里海(あさと・うみ)投手(25)がチームを引っ張った。初回、2死から2ラン本塁打を浴び2失点も、その裏、打撃陣が後押しした。3本の長短打で同点に追い付くと、2死満塁から押し出し四球で逆転に成功。安里もようやく目覚める。2回以降は「気持ちを切り替え大胆に強く投げた」。自分らしさを思い出し、力強い真っすぐと決め球のフォークで7回を投げ6安打。初回の2失点以降は無失点に抑える好投でリーグトップの11勝。奪三振タイトルも113とトップを独走。「真っすぐで三振をとれるところをプロに見せたかったので」。NPB5球団の前でアピールした。

NPB入りの夢を追いかけ、社会人野球の名門日立製作所を退社し、今季からBC神奈川に入団した。真っすぐの精度はもちろん、1番の成長はメンタル面だ。社会人野球はトーナメントで、敗戦に自分を責めることもあった。独立リーグはリーグ戦。開幕当初、敗戦に下を向いていた安里に川村監督が声をかけた。「明日、気持ちをどう切り替えられるかどうかだよ」。自信のある真っすぐで、明日は必ず抑えてやる。闘志が湧いた。長所を伸ばし、新たな武器、メンタルの強さを手に入れた。「真っすぐと分かっていても打たれない。(抑えた時は)気持ちがいいですよ」と、自信をのぞかせた。

川村監督は、今年の優勝の要因に「安里、斎藤(健成・外野手)氏家(蓮・投手)と社会人野球を辞めてまで独立リーグに来てくれた選手が新戦力となってくれたのが大きかった。同年代が多く、チームの結束力を感じました」と話す。

BC神奈川は、9月6日から行われるプレーオフに出場する。上(プロ)を目指す熱い思いで結束したチーム力が、さらなる高みを目指す。【保坂淑子】