【阪神】逆転弾佐藤輝明が見た甲子園「大学4年の時に」激レアシーン遭遇…何が起こるか分からない

阪神対巨人 6回裏阪神2死一、二塁、佐藤輝は中越え3点本塁打を放つ。投手戸郷(撮影・加藤哉)

<阪神4-2巨人>◇31日◇甲子園

やっぱり甲子園は最高や~。長期ロードを終えてわが家に帰ってきた阪神が主砲の一撃で逆転勝ちだ。2点ビハインドの6回2死一、二塁。佐藤輝明内野手(25)が左中間へ逆転11号3ランをかっ飛ばした。自身7試合ぶりの1発。2試合連続で4番を外れた男が意地を見せた。負ければ首位とのゲーム差は今季最大の「6」となっていた土俵際で踏ん張った。可能性がある限り食らいつけ! 輝よ、9月も頼んだぞ!

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ため息が歓喜に変わった。みんながバンザイした。6回2死からつくった一、二塁の好機。佐藤輝が逆転3ランを左中間席へぶち込んだ。ダイヤモンド1周は「歓声がすごかった。やっぱり最高ですね」。30日ぶりの甲子園の熱を全身で受け止めた。

無理か…。2点ビハインドにそんな空気も漂い始めていた。今季無安打無得点試合をやられている戸郷が相手。1発しかない。その場面で低め150キロ直球を捉えた。2打席連続三振後、起死回生の11号。岡田監督からも「そら大きいよ、ホームランいうのは。一番のバッティングやんか、ホームランやから」と最大級の賛辞を送られた。

後半戦に入り右足をあまり上げなくなった。試行錯誤しコンタクトを意識したフォームにたどり着いた。「内容も最高だった」という一撃に手応えを深める。三塁守備では先輩の熊谷に意見を求めた。2試合連続で4番を外れる中、7試合ぶりのアーチで復活。必死さは結果につながる。

西宮生まれの少年は幼少期から自転車で甲子園へ通った。近大へ進学するとスタンドから見ることは少なくなった。それでも、ハッキリと覚えている試合がある。「大学4年の時に見に行ったんです。増田さんがピッチャーやった試合でしたね」。

20年8月6日の阪神-巨人戦。内野手の増田大輝が緊急登板した試合だ。「たまたま、すごい試合を見ました。ベンチ前でキャッチャーとキャッチボールしてるな…と思ったら、そのままマウンドに行ったので。めっちゃ覚えてます」。野球は何が起こるか分からない。大学生の青年が「伝統の一戦」であらためて感じた。今はプロ野球選手として、とてつもないワクワクを虎党に届ける。

3連敗を阻止し、首位広島に4・5ゲーム差でくらいつく。今季、佐藤輝が出場した甲子園の巨人戦は6勝1分けの無敗。勝負の9月へ。昨季9月は打率3割4分4厘、7本塁打と打ちまくった「秋男」についていけば大丈夫だ。指揮官は「逆転勝ちしたいうのはすごく大きい」とうなずき、「勝ちを積み重ねていくしかない」ときっぱり。逆転リーグ連覇への火は消さない。甲子園で、久々の勝利の「六甲おろし」が逆襲の号砲となる。【中野椋】

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