七十七銀行・長嶋亮磨「楽しんで」同点2ランから打線覚醒 4回以降毎回得点で2年連続決勝進出

JR秋田対七十七銀行 4回裏七十七銀行無死一塁、左越え2点本塁打を放つ七十七銀行・長嶋(撮影・木村有優)

<社会人野球日本選手権東北大会:七十七銀行(宮城)13-4JR秋田◇8日◇準決勝◇宮城・仙台市民球場

七十七銀行(宮城)がJR秋田を13-4で破り、2年連続の決勝進出を決めた。2点ビハインドの4回に長嶋亮磨外野手(26=神奈川工科大)の左越え同点2ランが打線を呼び覚まし、4回以降は毎回得点を重ねた。日本製紙石巻(宮城)は、ルーキー今野瑞暉内野手(22=青森大)の先制打がチームに勢いをもたらし、トヨタ自動車東日本(岩手)を7-0で下した。9日の決勝で勝利したチームが日本選手権(京セラドーム大阪)出場を決める。

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頼りになる男が流れを呼び込んだ。長嶋が真ん中低めのスライダーを捉えた当たりは、左翼スタンドへと吸い込まれた。「先制後に逆転されていたので、雰囲気的にも大きいのを狙いにいきました」と有言実行。長嶋は今夏、甲子園準Vの関東第一(東東京)出身。前日7日には、15年夏の甲子園で、ともにチームを初の4強に導いた巨人オコエがサヨナラ弾を放っていた。「今年は関係しているチームや人が活躍しているのでいい刺激になっている」。元チームメートの活躍に続く1発でチームを救った。

今年7月。JR東日本東北(宮城)の補強選手として都市対抗野球大会に出場し、チーム初の準Vに貢献。「急がない、落ち着いた野球」。強さの秘訣(ひけつ)は不利な展開でも決して焦らず、自分たちのプレーを貫くことだった。自チームに戻りすぐさま還元。これが逆転劇につながっているという。「いくら伝えても経験しないと慣れないと思うので、リードされる展開で逆に良かった。少しずつ浸透してきています」と課題のひとつ、精神面での成長を実感した。

昨年はTDK(秋田)を破り、4年ぶりに都市対抗野球大会に出場。代表決定戦後、TDK・北畠栞人外野手(27=八戸学院大)からメッセージが届いた。「楽しかったよ! ありがとう!」。長嶋は「負けたのに『楽しかった』と言えるんだ…」と衝撃を受けた。だが、これまでの野球人生を振り返ると、ヒーローにはいつも共通点があった。「楽しんでいる人が、自分のバッティングをして活躍していた」。

それからは、楽しむことが第一優先になった。「『楽しんでいこう!』と思いきってプレーできる結果がついてきている」と、好調の要因を語った。決勝の相手は、今年の都市対抗野球東北大会で逆転負けした日本製紙石巻。屈辱から3カ月後、ようやくリベンジを果たすときがきた。成長を遂げ、あの時とは違うナインらが、たった1枚の切符をつかみ取る。【木村有優】

◆長嶋亮磨(ながしま・りょうま)1998年(平10)1月12日生まれ、千葉県君津市出身。年長で野球を始め、小学は子安クラブスポーツ少年団、中学は君津リトルシニア、高校は関東第一でプレー。神奈川工科大では1年春からベンチ入りし、ベストナインに3度選出。173センチ・80キロ。右投げ右打ち。好きなアーティストはエド・シーラン。