<阪神7-6DeNA>◇29日◇甲子園
猛虎の新たな鉄腕が歴史に名を刻んだ。阪神桐敷拓馬投手(25)が70試合登板を達成した。
球団では10年に久保田智之現1軍投手コーチが71試合登板して以来14年ぶり、のべ10人目の記録となった。
打線が一挙5得点で逆転した直後。8回に3番手でコールされると、虎党の大歓声に包まれた。
「同点以上ならいくと言われていた。(味方が)1点、2点入ってから準備していたので大丈夫でした」
先頭の6番筒香を147キロツーシームで差し込む三邪飛に、続く伊藤は147キロ直球で見逃し三振。最後は146キロ内角の直球で森敬を一ゴロに仕留め、この日も3者凡退。1回を完璧に抑えた。
プロ3年目で初めて開幕から強力リリーフ陣の一員としてフル回転。石井とともに勝ちパターンを担った。同記録を残した久保田コーチからも多くを学んだという。「疲れが出ているときもどうやって抑えるのかとか、平常心でやっていくこととかを教わってきたので良かったです」。疲労がたまる終盤戦も有酸素運動を増やすなどして対策。救援陣の先輩からマインドを学び、受け継いで来た。
今季50試合登板を目標に掲げてきた左腕。目標をはるかに超える登板に「全く想像もしていなかったです」と笑顔。さらに「やりがいと言うか、任された場面でここまで1軍でやって来られて自信は感じています」。起用に感謝し、役割を全うし続けている。
試合前時点で中日松山と並んでいたホールドポイントも43で再びリーグトップに立った。岡田監督も「なんとかここまで来たらタイトル取らせてあげたいしな。こんだけ投げたわけやからな。それの勲章としてな」とたたえた。最優秀中継ぎ投手のタイトル争いも激しさを増す。それでも「1球1球全力で、CSに向けていい形でいきたい」。残り2試合、勝利へと腕を振る。【村松万里子】
▼阪神桐敷が今季70試合目の登板。シーズン70試合以上登板した投手はのべ66人目で、22年のDeNA伊勢(71試合)、エスコバー(70試合)以来。シーズン最多は07年久保田(阪神)の90試合。球団で70試合以上は10年久保田(71試合)以来で、のべ10人目。