阪神前川右京外野手(21)が「岡田イズム」のチーム打撃で、CS突破に貢献する。3日にレギュラーシーズン最終戦を勝利で飾り、開幕前から目標にしていたシーズン完走を達成。自身初の短期決戦を前に「勝てるように、自己犠牲も大事かなと思う。その場に応じた対応をしたい」とフォア・ザ・チームを誓った。
岡田監督2年目、自身高卒3年目で1軍定着を果たした。今年の春季沖縄キャンプでは指揮官から「ホームラン、ヒットがアピールと思ってるんやろうなあ。野球勘とか勉強せなアカン」と苦言を呈されたこともあった。それでもキャンプを1軍で終え、最後は監督から飛ばす力を評価されて、野手MVPに選出。「当然1軍戦力として見てる」と期待をかけられた。初の開幕1軍スタメンをつかみ、そのまま打率2割6分9厘、4本塁打、42打点でフィニッシュ。打線に欠かせない1人となった。
8月後半に死球の影響で欠場もありながら、初めてシーズンを戦い抜いた。「だいぶ周り見えるようになった」と自身でも成長を実感。プロ初の2番で出場した交流戦の6月5日楽天戦(甲子園)では、初回無死二塁で大根切りのような打法で走者を進める二ゴロを放つなど、チーム打撃に徹した。「ホームランバッターじゃないので」と繰り返してきた若武者。指揮官から学んだ「自己犠牲」の精神でCSも挑む。
CSファーストステージ前哨戦となった3日DeNA戦(横浜)では2回に一塁内野安打、7回にも右前打でマルチ締め。ポストシーズンへ視界は良好だ。つかの間のリフレッシュを挟み、12日からの本番を見据えた。「本当に状態良くしないといけない。まずはそこからだと思います」。21歳が勝利へつながる働きをする。【村松万里子】