昼の休憩を終えた西武の武内夏暉投手(23)が、笑顔で室内練習場に戻ってきた。
「長かった~」
11日、高知・春野での3軍キャンプ。昼休みに医師のチェックを受け、投球動作を再開させることへのゴーサインが出た。
診断次第では投げることが延期になる状況だったものの、当事者はポジティブだった。「いや、もう行けるものと思ってたので」。今年新しく作った紫色のグラブをはめ、トレーナーに付き添われながらスローイングを始めた。
まずは足元にボールをたたきつけることから始め、10メートル弱の距離にあるネットに向けてしっかり投げた。8分間で合計60球ほど。
「久々にこんな空いた期間でしたね」
スローイングは29日ぶりだ。昨季のパ新人王は1月、沖縄・石垣島での自主トレでの投げ始めに、左ひじに違和感を覚えた。同24日に「左肘内側側副靱帯(じんたい)不全損傷」と診断結果が発表され、3週間程度のノースローが見込まれていた。
ほぼ予定通りの回復に、武内は「あらためて投げる喜びを感じました」と言って「楽しみになりました」と加えた。近くでは榎田ファーム投手コーチが「明日、(ブルペンで)立ち投げな」と話せば「はい、めっちゃ肩が軽いです」と返すなど、久々のスローイングながら不安要素は一切感じさせない。
当初の診断では実戦復帰は3月下旬と見込まれ、3月28日のペナントレース開幕に間に合うかは微妙。ただ、首脳陣は焦らせない方針を示している。
武内は「この先もやってみて、なんですけど」とリカバリー具合を見ながら慎重に進める。とはいえ、10メートルの距離は全く問題なし。早ければ今週中にも、対人のキャッチボールを再開できる可能性が出てきた。【金子真仁】