元巨人でヤンキースGM付特別アドバイザーの松井秀喜氏(51)が、将来的な巨人復帰に言及した。30日に都内で行われた「週刊ベースボール4000号記念トークショー」で元巨人監督の高橋由伸氏(50)と対談。6月に終身名誉監督の長嶋茂雄さんが89歳で死去した際に語った「約束」に触れ、「巨人の未来に自分が関わっても不思議はない」と語った。2034年の球団創設100周年への思いも自ら切り出し、節目での貢献を誓った。
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1000人以上が詰めかけた会場が沸いた。皆が聞きたかった「約束」-。松井氏も、ファンの気持ちを誰よりも分かっていた。「監督との約束、言わなければよかったな(笑い)。気持ちが高ぶって。約束が何だったか言えませんが、ただ、巨人の未来に自分が関わっても不思議はないと思ってます」。堂々の宣言だった。
「約束」とは6月4日、早朝に発した自身の言葉だった。前日3日に「ミスタープロ野球」こと長嶋さんの訃報を知り、米ニューヨークから航空便に飛び乗って、都内にある長嶋さんの自宅へ直行。集まった報道陣を前に「どういう形でまた次の世代に継承していくかは、はっきりした形は見えませんが、長嶋さんと生前に約束したこともあります」と、口にしていた。
この日も、内容への言及は避けた。念頭にあるのは、現在巨人軍の指揮を執る後輩だ。松井氏は「共通認識として、いまの阿部慎之助をしっかり応援してほしい。頑張ってほしいのは大前提」と強調。対談相手で、監督経験のある高橋氏も「約束…とんでもないこと言いだしたなあと。でも、慎之助が頑張っている。我々は(監督を)『やりたい』『やる』とか言ってはいけない」と呼応した。
松井氏は「自分自身、巨人は常に心の中にある。長嶋茂雄と過ごした日々、素晴らしい仲間と過ごした日々、これは消えることはない。いまでも大好きで気になる」と、不動の巨人愛を語る。冗談口調で高橋氏に「監督2人制とかどう?」と呼びかけ、高橋氏が「そうなればお手伝いを」と応じる一幕もあった。
「大きな節目がある」。松井氏が見据えるのは9年後の巨人軍100周年だ。「本当に良いチームだな、強いな、ファンに愛されているな、となってほしい」と思い描き「そのためにどうしていくか。みんなで考えていきたい」と掲げた。
92年ドラフトから始まった長嶋さんとの師弟関係。「お亡くなりになられてからの方が、考える時間が増えた」という。誰よりもファンを大事に、巨人を愛したミスター。弟子として、求められている役割は-。「この3カ月、毎日振り返っています」。2人の約束は、巨人の未来にある。【阿部健吾】