<楽天6-11西武>◇3日◇ベルーナドーム
西武の黒木優太投手(31)が楽天に傾きかけた流れを引き戻した。
7点リードの7回、必勝リレーの山田陽翔投手(21)が楽天鈴木大にまさかの満塁本塁打を浴び、さらに安打されたところで、黒木が4番手でマウンドへ。
「いつも山田がチームのために頑張ってくれているので、何とかしてゼロで抑えて帰ってくるぞ、という気持ちでマウンドに上がりました」
150キロ台とフォークで攻め連続三振を奪い、最後は打球を体で止め、気合の火消し。今季3ホールド目を挙げた。
オリックス、日本ハム、西武と渡り歩いて3球団目。これで通算50ホールド目にもなる。
8月22日、炎天下のZOZOマリン。試合前練習を控えるチームメートたちを眺めながら、ぼそっと口にした。
「たぶん、ここにいる誰も気付いていないと思うんですけど、実は僕、こないだのオリックス戦で全球団ホールドを達成してるんですよ」
調べると、8月17日のオリックス戦(京セラドーム大阪)でのホールドで、確かに全球団からのホールドが達成されていた。「これ、けっこうレアな記録だったりしますか?」。
その時点で日刊スポーツも含め、どこのメディアも取り上げていなかった。全球団ホールド自体はすでに数十人が達成している記録と判明し「なーんだ」とガックリしていたものの「全球団から勝利投手、もあと4チームで達成なんですよ」と胸を張る。
ケガに苦しみながらも、長くさまざまな環境、局面で投げてきたからこその記録。そしてこの夜。ヒーローインタビューには緊張の面持ちだったが、誰しもの注目を浴びる好投だった。【金子真仁】