斎藤佑樹氏が7回110球投げ抜く ハンカチで汗拭う姿も 早実と駒大苫小牧OBの記念試合

駒大苫小牧OB対早実OB 投球する早実OB・斎藤氏(撮影・黒川智章)

<記念試合:早実OB12-4駒大苫小牧OB>6日◇北海道長沼町・はらっぱスタジアム

06年夏の甲子園大会決勝で対戦した早実(東京)と駒大苫小牧(北海道)のOBによる記念試合が6日、北海道長沼町のはらっぱスタジアムで行われた。エースとして早実を優勝に導いた元日本ハム斎藤佑樹氏(37)が手がける球場に、当時のOBが集結。勤務先の海外から駆けつけたメンバーもいた。7回制で実施し、12-4で早実OBが勝利。企画した斎藤氏は「とにかく楽しかった。久しぶりにこうやって野球をあの時のメンバーでできたので、感無量」と感慨に浸った。

延長15回引き分け再試合の末に決着した、高校野球史に残る激闘の再戦。スタメンには早実が8人、駒大苫小牧が7人、19年前の決勝と同じ顔が並んだ。斎藤氏は「6番投手」で110球を投げ抜き、7回5安打3奪三振4失点で完投。最後の打者から三振を奪うと、仲間とマウンドで人さし指を突き立てて喜んだ。現役引退から4年。「本当に疲れた。ただ最後は、あの時の記憶がそうさせてくれたというか、そんな思いで最後まで投げ切れた」。2日間で計296球を投げた18歳の夏を思い起こした。

一世を風靡(ふうび)した“あのしぐさ”も解禁した。最終回の7回2死走者なし。右ポケットからハンカチを取り出すと、汗を拭った。当時は「ハンカチ王子」と呼ばれ、人気を集めた。「とりあえず出さなきゃいけない雰囲気だったので」とサービス精神満点で、球場を盛り上げた。

3連覇を早実に阻まれた駒大苫小牧の主砲だった本間篤史さん(37)から「楽しかったけど悔しい。また負けちゃった。リベンジしたい」と再戦を熱望されると「できたらいいよね」とうなずいた。斎藤氏は「当時の思い出があってつながっているメンバー。この出会いに感謝」と、最高の仲間と最高の時間を過ごした。【保坂果那】

○…駒大苫小牧のエースだった巨人田中将大投手(36)は不在。代わりに本間さんが用意したのは「クマのぬいぐるみ」だった。ぬいぐるみに背番号1のベースボールTシャツを着せて、試合前の行進や、集合写真で“代役”を務めた。日米通算200勝に王手をかけている「マー君」へ、「佑ちゃん」こと斎藤氏は「頑張って欲しい。僕らの世代のスターなので」とエールを送った。「いつかちゃんとみんなそろった状態で、体はボロボロかもしれないけど、みんなで楽しくやれたら」と、再び投げあう日を心待ちにした。

◆06年夏の甲子園決勝VTR 夏3連覇を狙う駒大苫小牧(南北海道)と、早実(西東京)が夏の初Vをかけて激突。田中将大、斎藤佑樹の両エース同士の熱投は1-1でともに譲らず、延長15回引き分け。決勝では史上2度目の再試合となった。再試合では早実が4-1とリードした9回に、2ランで1点差に迫られるも、最後は斎藤が田中を空振り三振に抑えて初優勝。斎藤は2日間で24回296球、田中は20回249球を投げる死闘だった。

◆早実OB対駒大苫小牧OBの先発メンバー

駒大苫小牧OB(先攻)

1番左翼 岡川★

2番遊撃 三木★

3番一塁 中沢★

4番DH 本間★

5番右翼 鷲谷★

6番三塁 奥山

7番中堅 西田

8番二塁 桜井

9番捕手 小林★

投手 菊地★

 

早実OB(後攻)

1番中堅 川西★

2番三塁 小柳★

3番一塁 桧垣★

4番遊撃 後藤★

5番左翼 船橋★

6番投手 斎藤★

7番二塁 内藤★

8番捕手 古山

9番右翼 佐々木★

 

※★は06年夏甲子園決勝でも先発した選手。駒大苫小牧OBはDH制を採用。