世界陸上とプロ野球が34年ぶりの共演 1991年にコラボ砲を放ったのは長島一茂

ヤクルト対巨人 2回表巨人2死一塁、左越えに同点の2点本塁打を放ち打球の行方を見るリチャード(撮影・たえ見朱実)

34年ぶりの“共演”だった。17日の東京都渋谷の明治神宮外苑では、国立競技場で陸上世界選手権が開かれ、神宮球場ではプロ野球のヤクルト-巨人戦が行われていた。

共に夕方過ぎてからの競技開始。入場する観客に始まり、数時間後に観戦を楽しんで帰る観客もほぼ同時刻に重なり、周囲は陸上ファンと野球ファンが入り交じる盛況ぶりとなった。国際色豊かな陸上ファンには、各国の国旗があしらわれたウエアをまとう人々。そこにプロ野球のヤクルト、巨人のグッズを着こなした人たちが重なり、独特の空間を作り出していた。

SNSでは「ライルズが走る時に巨人の闘魂込めてが聞こえてきた笑」という投稿も。男子200メートル予選にパリ五輪100メートル王者のノア・ライルズ(米国)が登場した時、神宮球場はちょうど巨人の7回の攻撃が始まる時。おなじみに「闘魂込めて」の合唱が国立競技場に響いていた。

1991年、旧国立競技場で陸上の世界選手権が開催されたときも、プロ野球との“コラボレーション”があった。8月29日に神宮球場で行われていたのはヤクルト-阪神戦。翌30日の当時の日刊スポーツ紙面では「セ界陸上だ!」の見出しと、国立競技場の炬火(きょか)を背景に背番号3のヤクルト選手が本塁打を打った写真が掲載されている。当時の「3」は長島一茂(当時の表記による)。「不振ヤクルト4連敗だけど長島2カ月ぶり4号」と伝えている。

17日の試合では巨人リチャード内野手(26)が放った11号2ランは、高々と空に舞い上がる一発となった。世界陸上では15日の男子棒高跳び決勝でアルマント・デュプランティス(25=スウェーデン)が、世界新記録の6メートル30をクリアする「高々」とした跳躍で金メダルをつかみ、大きな話題となった。リチャードの打球の高さはデュプランティスの何倍くらいの高さまで上がったんだろう? そんな想像をふくらませられる楽しさも、31年ぶりの同時開催ゆえ。同じく共演となる今日18日は、どんな想像が生まれるだろう。