<イースタン・リーグ:西武3-3オイシックス>◇21日◇カーミニークフィールド
西武の背番号133、ルーキー佐藤爽投手(22)が確かな技術を見せている。
ドラフト会議が近づき、複数球団の編成担当者も見守る中で意気込むオイシックス打線。佐藤爽は左腕からしっかり腕を振り、ひょうひょうとかわした。
6回5安打無失点。ただ本人評は「何とも言えないところです」と第一声からどこか味わい深い。
良かったことは「ゼロでゲームを作れたことです」とし、課題は「まっすぐの出力をずっとテーマでやっているんですが…」と歯切れが少し悪い。
星槎道都大から昨秋育成ドラフト4位で入団した。周囲のルーキーとは違い、球速がなかなか上がってこないのが少しの悩み。この日も最速は140キロだ。
「143~144キロでアベレージで投げられて、MAX146キロくらいパーンって出てくれればいいんすけど、なかなか…」
そう苦笑いするが、緩いカーブやチェンジアップも交えたテクニックで、すでに2軍で4勝をマーク。この日は5勝目の権利を得て降板したが、救援陣が同点に追いつかれた。
調整中の浅村や阿部ら並ぶ8月31日の楽天戦(カーミニークフィールド)では6回5安打無四球で無失点。「あまり意識せず、むしろ何も考えずに行ったのが良かったのかなと思います」。
9月13日のヤクルト戦(戸田)は大ベテラン石川と投げ合って、5回2失点。「石川さんは高めに全然行かないなって驚きました。自分も球速帯は近いかもしれないんですが、精度や正確性は比べものにならなかったです」。
学びに学んでの4勝&防御率2・20は価値が大きい。
この日、1軍では大卒4年目の隅田知一郎投手(26)が初めて2桁勝利に達した。佐藤爽もこのまま先発候補として育成される可能性が今は高そうだ。どんな投手になりたいか。
「ライオンズにはいないタイプの、球速のないピッチャーなので、自分が勝負していくとなるとコントロールの部分かなと。そこは誰にも負けないくらい磨いていきたいです」
なお、この日は97球中ボール球が36球。
「今日たぶん、カウント、本当に悪かったんですよ…。ツースリーが多くて。コントロール勝負と言ってる中でそれだとちょっと厳しいので」
強気な心を出したり、苦笑いしたり。言葉の押し引きにも味わいがある投手だ。【金子真仁】