大谷龍太監督「敵を大きく見ず勝たせてあげるだけ」トヨタ自動車東日本、日本選手権懸け東北予選

日本選手権東北予選に意気込むトヨタ自動車東日本・大谷監督(右)と中里(撮影・高橋香奈)

社会人野球の日本選手権(10月28日開幕・京セラドーム大阪)への出場を懸けた東北予選が3日から開催される。大谷龍太監督(37)率いるトヨタ自動車東日本(金ケ崎町)は18年都市対抗野球以来の全国の舞台を目指す。

大谷監督は今年1月の監督就任以来、「試合に出ているときに弱みは見せない。ひとりひとりがプレーの当事者になる。全力プレー、全力疾走」というモットーを選手たちに浸透させ、「2大大会出場」を目標に掲げチームを構築してきた。

都市対抗野球出場を懸けた6月の東北代表予選では第2代表3回戦で七十七銀行に敗れ、出場を逃したが、チームはすぐに秋の日本選手権予選へ向けリスタートした。

「向上した部分はしっかり褒めて、課題とはしっかり向き合っていけるように」。今季始動から都市対抗予選までの成績は昨年に比べ、投手陣は四死球数が減少、盗塁数など打撃以外の部分の数値が改善され、得点力は向上。成長はデータが物語っていた。伸びた部分の取り組みは継続し、オープン戦や練習試合での実戦を増やした。都市対抗予選後の関東遠征では全国大会常連の日本通運(さいたま市)に打ち勝つなど「成功体験」を増やしてきた。「今のチームは都市対抗に出場した時よりも力はあると思います」と手応えを感じながら、「自分が試合を決めてやるとか、ここで1本決めてやるという意識が足りていない」と士気も高めている。

投手陣の軸を担う12年目の中里優介投手(30=花巻東)も進化を続ける。一昨年冬から取り組んだ体幹を意識したフィジカル面のベースアップにより制球力が向上。18年都市対抗、今夏都市対抗ではTDK(にかほ市)の補強選手を経験するも登板はなく、全国のマウンドへの思いは強くなる。「大事なマウンドを任せてもらっている責任を持って、安定したピッチングをしていきたい」と腕を振っていく。

初戦は3日、JR東日本東北(仙台市)と対する。都市対抗常連チームが相手だが、昨秋同予選では勝利を収めている。「一見すると実力差があるように見えますが、能力にそこまで差があるわけではない。敵を大きく見ずに、あとは勝たせてあげるだけだと思っています」と大谷監督。7年ぶりの全国切符をつかみとるまで歩みを止めない。