【とっておきメモ】「大きな病気にかかった野球選手」阪神原口文仁の引退しても変わらぬ使命

引退セレモニーであいさつする阪神原口(撮影・上山淳一)

<阪神6-2ヤクルト>◇2日◇甲子園

今季限りで現役引退する阪神原口文仁内野手(33)がレギュラーシーズン最終戦に出場した。7回に代打で左飛。9回には4年ぶりに捕手の防具をつけて登場。マウンドには若手時代からバッテリーを組んできた同学年の岩貞祐太(34)が上がった。打者1人でバッテリーごと交代となった。

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阪神原口に私ごとのお願いをしたことがある。知人が「がん」と診断された。家族はどうサポートしたらいいかという内容。原口は19年に大腸がんの手術を受け、復活を果たしている。

最初に「お仕事はされているんですか?」とたずねられた。している、と答えると落ち着いた声で話してくれた。「それなら、お仕事に専念できるようにしてあげるのが一番じゃないかと思います。僕の場合は奥さんが、野球だけに集中できるように振る舞ってくれたのが一番ありがたかった。もちろん気をつかうことも多いと思いますが、何げない普段の彼女の行動がすごく支えになった。本当に助けられましたから」。

経験を無駄にしたくないと、よく話す。「たくさんの方に応援していただいている職業。大きな病気にかかったプロ野球選手はそういません。僕が活躍することで、患者さんとご家族に何か伝えられるのではないかと思います」。胸に刻んだ使命はユニホームを脱いでも変わらない。【遊軍=柏原誠】

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