【阪神】近本光司が決して「後悔」しない理由 38打席ノーヒット期間中に考えていたこととは

練習の合間に笑顔を見せる近本(撮影・石井愛子)

阪神近本光司外野手(30)がその歩みを自らの言葉で表現する独占コラム「研鑽」(けんさん)。レギュラーシーズンを振り返った今回は「後悔」がテーマになった。今季は走攻守で優勝に大きく貢献する一方、自己最長38打席ノーヒットも経験。山あり谷ありの143試合だったが、意外にも「後悔」は少ないのだという。15日開幕のポストシーズンも「後悔」しないアプローチで最大限のパフォーマンスを披露する。【聞き手=柏原誠】

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こんにちは、近本です。143試合が終わり、4年連続で最多盗塁のタイトルを取ることができました。打撃も含めて、数字のことをよく聞かれるんですが、そこまで数字自体にはこだわりはなくて。自分が思っているような走りができたか、打てたかの方を大事にしています。そこを追い求めた結果、成績がついてくるという考え方ですね。

8月に38打席連続ノーヒットがありました。結局、打撃は「タイミングとポイント」なんだと再認識しました。理にかなっていない打ち方…例えば体の開きが早くて、バットが遠回りしたとしても、正しいタイミングとポイントで打てればある程度は打てる。でもそこに野手がいればアウト。自分の状態がいいから「絶好調」かと言われるとそうでもない。たまたまタイミングがずれただけでアウトが続く。そういうものなんです、野球は。大事なのはそこに至るまでの自分ができること。でも、それをするためにはいい打ち方も必要になるんですけどね。完全な別物ではないです。

もちろん打ちたいな、と思っていました。7年間であれだけヒットが出ないことはなかった。でも、15打席くらいなら1年に何回かある。で、1本打って、また15打席ノーヒットなら30打席。その「1」があるかないかだけ。そう思ってあまり気にすることはなかった。経験という意味では、いい2週間でしたね。

シーズンを振り返った時に、後悔は全くしていません。その時、その時に自分がやりたいこと、挑戦したいと思ったことをやった結果ですから。もしうまくいかなかったとしても、フィードバックをとって修正できる。データをとれるからむしろプラスです。

「やらなかった後悔」すら、ありませんね。その時は怪しいな、危ないな、と思ってストップしているわけで。もっとこうしておけば良かった…というのはない。そのときの自分の状態やタイミングによって、同じような結果になるかは分からないですから。

「やらなかった」のには何か理由があるんです。面倒くさく感じたのなら、手順が多すぎるとか、メンタルがしんどいとか。じゃあ、もっとシンプルにしてみようか、と考えられる。無理をすると無駄な力が入ります。それよりも、思い切っていけるメンタルを作る方が大事。思い切ってスタートを切ろう、スイングしようというのは無理してしまっている。「思い切る」ことに意識がいっている。もっと大事なことがあるのに。タイミングとかポイントとか。開き直るのもいいことです。ノーヒットが30打席でも50打席でも一緒やんというメンタルがあれば、思い切ってプレーできます。そこの違いは結構あります。気持ちに正直でもいいのかなと思います。

「後悔」という言葉もあまり好きじゃないです。ネガティブですよね。踏み出すのも、とどまるのも自分の感性。それをしっかり聞いてあげる。大事なのはなぜそうしたのかしっかり振り返ることだと思います。積極的にいったから後悔がないかといったら、そうじゃないですよね。

優勝が決まってからの試合は、実戦でしかできないことを意識して、自分の中でいろいろ試しました。来年始まってから確認するのと今確認するのは全然違うので、いい17試合でした。CSに向けてはとにかく状態を上げていくことです。チェックして、いいものならやっていく、悪ければまた違うものを探す。それはずっと変わりません。CSは短期決戦。打ちたいです。日本シリーズでも打ちたい。それは呼吸するように、普通に思っています。

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