<東都大学野球:青学大0-1亜大>◇最終週第1日◇21日◇神宮
2日後に迫るドラフト会議へ、亜大の右腕エース、斉藤汰直投手(4年=武庫荘総合)が最高の形でアピールした。青学大打線を相手に9回2安打11奪三振、無失点。試合は延長10回に伊藤健のサヨナラ打で決着し、劇的な勝利を飾った。
初回から気迫の投球で直球、フォークを低めへ投じた。5回1死まで完全投球。7回先頭に内野安打を許し、21年ぶり無安打無得点の記録はなくなったが、直後の2死二塁のピンチでは4番渡部、5番中田を連続三振に斬る快投だった。
「1人1人抑えることだけを考えていたので、記録とかは意識していませんでした」と淡々と振り返った。内に秘めた闘志は燃えていた。14日の国学院大戦では9回1/3をわずか1安打に抑えながらも、延長で無念の逆転サヨナラ負け。「ほんとに勝ちたい一心で投げていました。今日は勝てて本当にうれしいです」と笑顔を見せた。
直球の最速は自己最速に3キロ及ばない149キロだったが、「スピードよりも低めにしっかり投げようと思っていた。真っすぐで相手を差し込めたことで、フォークやスライダーが生きた」と手応えを口にした。
ネット裏のカージナルス大慈弥スカウトは「下半身の使い方がいい。軸足のすり跡が三塁側に流れていかなくなった。ラインが出せるようになっている」と高評価。ロッテ福沢スカウトも「今秋からリリースポイントが高くなって、角度がついた。もともとフォークは定評があるが、スライダーも縦気味に切れているので、青学大も面食らっているのでは」と評した。
ここ数試合、安定感が際立つ。正村公弘監督も「ずっといいピッチングをしてくれている。勝ち星をつけてあげたかったけど、チームが勝てて本当に良かった」と目を細めた。
試合後は笑顔ながらも、23日のドラフト会議への思いを問われると表情を引き締めた。「今はリーグ戦の中で勝たないといけない状況。ドラフトのことを考える余裕はないです。チームが勝って、その先にいい結果がついてくればいいかなと思います」と引き締めた。