“地獄の秋”が始まった。巨人は29日、東京・稲城市のジャイアンツタウンと川崎市のジャイアンツ球場室内で実施する秋季キャンプ初日を迎えた。午前組、午後組、自主調整組、日本代表組の4班に分かれ、朝から晩までの全体練習。阿部慎之助監督(46)の予告通り、初日から約8時間にも及ぶ猛特訓が行われた。今キャンプは11月13日(休養日は同2、6、10日)まで行われる。
◇ ◇ ◇
さわやかな秋晴れの中、1軍から3軍までの全軍がジャイアンツタウンに集結した。阿部監督は練習前に円陣を組み、引き締まった表情でこう言い切った。
「来年はこんな時に集合している場合じゃないと思う。日本シリーズに出て秋の練習はしない、そういう方向でみんなスタートを切ってほしい。今年の反省を生かした練習を秋、春もやると思うので、体の準備と心の準備をしっかりして、13日まで実りある秋のキャンプにしたいと思います」
初日から“地獄の秋”の片りんをのぞかせた。昨年の秋季練習は1軍は午前、2軍は午後に分割。だが、今年は「とにかく量をこなすこと。あとは今年の反省も踏まえて、全てのことをやり残さないようにというのがテーマにあって。特にもう若い選手は活発にやってほしい」と午前、午後の2部制を敷き、練習は長時間に及ぶ。この日は午前9時から午後5時まで汗を流した。今季1軍22試合に出場した浦田は「きついです。春(のキャンプ)よりきついです」と顔をしかめた。
全体練習が長い分だけ、チームの課題に多くの時間を費やせる。今季は12球団ワーストの78失策。早速シートノックを行い、内外野の連係プレーを綿密に確認した。指揮官は「連係のミスがやっぱすごく多くて、それはもう必ずメニューの中に入れましょうと。なので毎日入ると思います。そういうミスで負けたりとかもしてきたので」と意図を説明した。
全ては来年の秋に全員で笑うため。12年以来の日本一の景色を見るために、地獄のような練習もいとわない。【水谷京裕】