<関東地区大学野球選手権大会:千葉経大3-9創価大>◇1回戦◇2日◇横浜
開幕試合で阪神ドラフト1位の創価大(東京新2位)立石正広内野手(4年=高川学園)が“タテジマ1号”2ランを放った。1回戦の千葉経大(千葉県2位)戦がドラフト指名後初の公式戦。本盗も決め、二塁での好守も見せるなど、走攻守で初戦突破に貢献した。阪神3位の筑波大(首都1位)岡城快生内野手(4年=岡山一宮)は3安打1盗塁と奮闘したが神奈川大(神奈川1位)に破れ、大学ラストゲームを終えた。
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あっという間にスタンドへ突き刺さった。舞台は阪神と同じセ・リーグのDeNAの本拠地、横浜スタジアム。立石は外角低めギリギリの直球を逆らわずに捉えた。低い弾道の高速打球は逆方向の右中間席へ。衝撃の“タテジマ1号”をマークした3球団競合の強打者は右拳を突き上げた。
「結構コースにきていた。あまりないぐらい、いいバッティングができた」
ドラフト指名後初の公式戦は負ければ大学最後となる一戦。4点リードの5回2死一塁からの2ランで勝利を決定づけた。「最後の大会になる可能性もある。スタンドのベンチ入りメンバーじゃない4年生もすごく喜んでくれてうれしかった」。前日1日が22歳の誕生日。主将自らが1日遅れで放った祝砲で初戦を制し、チームに弾みをつけた。
試合前には通算382本塁打の巨人前監督、原辰徳オーナー付特別顧問(67)と対面。「『500本ぐらい打てるバッターになれよ』と言われました。昔は300、400本近くホームランを打っている方が多い。その1人から言葉をいただけたのはありがたい。『じゃあ500本打つ』とチームメートに伝えました」。NPBで500本塁打以上は王貞治氏の868本を筆頭に8人だけ。期待の長距離砲が阪神では誰もなし得ていない大台を目指す。
打つだけではない。4回の第2打席は先頭で四球を選び出塁。2死一、三塁の三塁走者として、捕手が二塁へ送球した間に重盗の本盗に成功。二塁の守備では5回に一、二塁間の打球をダイビングで好捕し、一塁アウトにした。「出場すればするほど機会は増える。そういう意味でも走攻守全部をアピールポイントにしたい」。夢の500発へ高い意識で3拍子を磨き続ける。
明治神宮大会出場まであと2勝。阪神のユニホームを着た観客も来場したスタンドを沸かせた。客層も変わりつつある中で躍動し、「多少違いはあるけど大丈夫でした」とにっこり。3日の2回戦は上武大(関甲新学生1位)と戦う。連日の活躍でまずは神宮切符に王手をかける。【塚本光】
◆立石正広(たていし・まさひろ)2003年(平15)11月1日生まれ、山口県防府市出身。華浦小1年時に華浦スポーツ少年団で野球を始める。高川学園シニアを経て高川学園では3年夏に甲子園出場し1本塁打。創価大では1年春からベンチ入りし、秋からレギュラー。2年春に東京新大学リーグ3冠王、今春は本塁打と打点の2冠。大学日本代表では3年から4番。母郁代さんが92年バルセロナ五輪女子日本代表などバレーボール一家。180センチ、87キロ。右投げ右打ち。