侍ジャパンは12日、1週間に及んだ宮崎での強化合宿を打ち上げた。井端弘和監督(50)がピッチクロックやピッチコム、拡大ベースなどMLBルールへの適応を目的とした合宿を総括。見えてきた手応えと「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本VS韓国」(15、16日、東京ドーム)で詰めるべきポイントを挙げた。チームは宮崎から東京に移動し、来年のWBC本番前の貴重な実戦経験を積んでいく。
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井端監督が手応えと伸びしろを残して宮崎を後にした。NPBにはないピッチクロック、ピッチコム、拡大ベースへの適応を目的にした1週間の宮崎強化合宿。ライブBPでの実戦形式や広島との練習試合で慣れないルールを繰り返してきた。「終わって各選手に聞いたらだいぶ慣れましたという話を聞いた。今度は相手に(意識を)向けられるんじゃないかなと思います」とうなずいた。
実戦で試すことで浮かび上がってきたこともあった。ピッチクロックのないシーズン中のテンポでは、平良を除いて全投手が時間をオーバーする計算だった。さらにカウントダウン式のピッチクロックが目に入って投げ急いでしまう投手も。大勢は「7秒くらい残ってたので、もうちょっと時間は使える」と改めた。
打者も残り8秒になるまでに打撃準備を完了する必要がある。次打者席から小走りで打席に向かう選手もいたが、気持ちが焦るあまり1打席に1回認められているタイムをとる選手はほぼいなかった。10日の広島との練習試合後、アメリカから呼び寄せた審判らとのミーティングでは「マジメだね」と感心され、井端監督は「日本の選手が逆に早過ぎるくらい早い。ただ、徐々にというより、みんな一気に早くしてから微調整するあたりはさすがだなと思います」と対応力をたたえた。
拡大ベースについては大きな変化なく適応したが、日本と異なる走路のルールにも対応が迫られる。日本では一本間のラインの内側を走って送球に当たると守備妨害になるが、24年からMLBではフェアグラウンド上の芝生まで走路が拡大。指揮官は「バントの時にキャッチャーが走者に当てないよう、ファーストがきっちりベースから離れて捕らないと」と想定した。ピッチクロックなどをいち早く導入している韓国との実戦は、現状の侍ジャパンの適応度をはかる試金石になりそうだ。【小早川宗一郎】
▽日本高橋(強化合宿での収穫について)「状態をもう1個、2個あげることを意識しましたし、韓国戦に向けての調整が第一なので、いい調整はできたのかなと思います」
▽日本牧(ピッチクロック対策について)「探りながらやってますし、どれが正解かは見えてないですけど、自分のいいものにできればと思っています」
▽日本大勢(強化合宿を終え)「意識の高い選手ばかりで、野球の話とかを聞くことができて、刺激的な毎日を過ごせた」