今季まで西武でプレーした元山飛優内野手(26)が15日、阪神と契約した。戦力外通告を受けたが、堅実な内野守備と打撃技術がリーグ連覇に必要と評価された。
大阪で生まれ育った元山にとって甲子園はまさに夢の舞台。かつて東北福祉大で二遊間を組んだ先輩の中野と、再びコンビを組むことを目標に掲げた。来季年俸は推定1200万円。背番号は未定。
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元山は夢見心地だった。甲子園の球団事務所を訪れ、少し緊張した面持ちで入団会見に臨んだ。
「地元ですし、関西の野球少年の夢だと思う。そこに自分が入れる不思議な感覚がまだ抜けていません。すごくうれしいです」。
阪神から連絡があった時の心境は「マジで?」だった。9月に左肩を痛めて失意のリハビリ生活を送り、さらに戦力外通告を受けた。引退を覚悟するほどのどん底にいた。「野球を続けられるか分からない状況だったので、すごくうれしい気持ちと、阪神でできる喜びと」と、改めて幸せな“逆転劇”をかみしめた。
だから燃えている。東大阪出身。家族全員で阪神中継を見ながら食卓を囲むのが当たり前だった。「たぶん母が一番喜んでいます(笑い)」。あこがれは同じ左打ちで東北福祉大、阪神の先輩になる金本知憲だった。大学では現阪神の中野が2学年上にいた。元山が遊撃、中野が二塁でコンビを組んだ。「さっきお会いして、頑張ろうと声をかけてもらいました。拓夢さんは大学の時からすごくて、引っ張ってもらった。甲子園で一緒にできるように僕が頑張らないと。守備を評価してもらったので、そこからアピールしたい」。
プロ1年目の初出場、初安打、初本塁打はすべて開幕直後の阪神戦。翌日にはこれも阪神戦で初スタメンも果たした。何か縁を感じていたという。あのテレビの中で輝いていた甲子園がホームになる。阪神は二遊間の守備、打撃の小技、さらにはムードメーカーとしても高く評価している。「負けていても鼓舞できる。そういうところからなじんでいけたら。大勢のファンの方に応援してもらえるように、結果を残したい」と、力強く誓った。【柏原誠】