<強化試合:侍ジャパン11-4韓国>◇15日◇東京ドーム
侍ジャパンが来年3月のWBCを見据えた“前哨戦”で快勝した。「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本VS韓国」の初戦。ピッチクロック、ピッチコムなどMLB仕様のルール下で、選手個々は代表選出へ向けてアピール合戦となった。井端弘和監督(50)は新ルールへの適応に手応えを示しつつ、西川史礁外野手(22)ら若手のアピールを歓迎。WBC1次ラウンドで同組として戦う日韓戦で10連勝と、前回王者の実力を見せつけた。
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井端監督は落ち着いた表情で、勝利のハイタッチをかわした。12安打11得点の快勝。予定通り岡本、牧ら主力を早々にベンチに下げながらも、日韓戦10連勝を飾った。4回に3点を失いながらもあっさり逆転。「先にホームランを2本打たれて鋭いスイングをするなと思ったところで、すぐ追いつけたのは良かったと思います」と、うなずいた。
勝利という結果以上に、来年3月に向けた準備が順調に進んだことが大きかった。ピッチクロック、ピッチコムなどMLB仕様のルール下で、初めて本番さながらに行った一戦だった。捕手がピッチコムでサインを出し、投手が制限時間内に投げる。打者は残り8秒になる前に打撃姿勢を完了する。ほぼ滞りなく終え、指揮官は「ピッチャーもキャッチャーも余裕が出てきたところは非常に良かった」と胸をなで下ろした。
改善の余地もある。4万1631人が集結した東京ドーム。次に登板する投手はブルペンからピッチコムを装着してマウンドへ向かった。2番手の森浦はブルペンにはない大声援で音声が聞き取りにくかったが、3番手以降は聞こえやすい音量をブルペンまで伝達して対処。控え捕手の中村や控え投手の大勢らがピッチコムを装着し、試合の中での使用感を確かめた。
打者も、代打の中村や森下らが1打席に1度の制限があるタイムの権利を有効活用。中村は「打席の中で落ち着くことも大事」と間をつくった。井端監督は「韓国の選手はタイムを有効に使っている。見習う点はあったかなと思う。まずは自分のルーティン的なものを見つけること。本番までにもうちょっと時間はあるので、そのあたりはおのおのがやっていかないと」とポイントに挙げた。WBC本番へ、宮崎強化合宿から徹底してきた準備が徐々に成果として現れている。【小早川宗一郎】
◆ピッチクロックの主なルール 投手は走者なし時は15秒以内、走者あり時は18秒以内に投球動作に入らなければならず、違反すると1ボール加算。前打者が完了してから次打者の初球までは30秒となる。打者は制限時間(15秒か18秒)の残り8秒以内に構えていなければ、1ストライク加算。打席を外せるのは1打席につき1回で、2回目だと1ストライク加算される。また、けん制は1打席2度(偽投やプレートを外す行為も含む)に制限され、3度目でアウトにできなければボークが申告され、走者は進塁する。
◆ピッチコム 投手と捕手の間でサインを伝達するために使う電子機器。MLBでは22年から導入。
◆拡大ベース ベースの一辺が従来の15インチ(約38センチ)から18インチ(約46センチ)に拡大されたもの。接触プレーでの負傷軽減や、盗塁数の増加が目的で、MLBでは23年から導入。