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DeNA山崎康晃投手(33)が、持ち味だったインステップの投球フォームを改造し、数字で“進化”を証明した。この日は、ブルペンで投球動作測定を実施。ハイテク機器を駆使しながら38球投げ、左足のインステップの位置を「靴の横幅の半分くらい」一塁側に寄せた新フォームを解析した。「ステップの幅も変えていますし、ロスの少ない、ボールに力が伝わる方向を試しているところです」と意図を説明した。
速球の球速アップとともに、変化球の軌道にも効果が表れた。「数字の上がり方が異常だなと。何で最初からこれで投げなかったんだろうなって思うくらい」と振り返ったように、普段のブルペン投球と比べ、球速が4キロアップ。高城ブルペン捕手から「ストレートのピッチトンネルを外れずに落ちてるので、(直前まで)真っすぐに見える」と絶賛されたように、ウイニングショットのツーシームの落ち方も変化した。
数字にすれば、約3~4センチの変化とみられるが、勇気ある決断だった。1年目から守護神を託され、通算232セーブをマーク。昨年は自己最少の17試合に終わったが、オンリーワンのインステップするフォームで数字を重ねた。「いろんなキャリアを積んでいく中で変化って、結構怖いんですけど、1度受け入れて、組み替える作業も必要なフェーズに入ってきてるのかなと」と昨年の秋季トレーニングから取り組んだ。
1年前、相川監督が山崎に勧めたのは、YouTubeの「タカの選択」だった。年齢を重ねたタカは、より長く生きるために変化を迫られ、恐れずに決断したタカは長く生きられるという内容で、指揮官は「ヤスに言ったのはここから先、5年、10年やるためには何かをぶっ壊さないといけないこともあるよと。そういう意味でまた新しい彼をつくるために、いい挑戦なんじゃないかなと思います」と変化を評価した。
ベストのフォームを追い求め、ブルペン投球中にトレーニングも加えた。21球目を投げ終えた後、マウンド上でメディシンボールを使いながらトレーニング。推進力や地面反力の強化や意識を植え付けた。「よりいい体の使い方を学ぶことで、どんどん自分が“進化”していけるきっかけを与えてくれています」と変化を実感。プロ12年目での「ヤスの選択」で守護神奪取を目指す。【久保賢吾】