<オープン戦:ソフトバンク6-10西武>◇1日◇宮崎・アイビー
背番号123、西武冨士大和投手(19)が支配下登録をグッと近づけた。
ソフトバンク戦の8回から登板。相手ファンで埋まるスタンドを最もどよめかせたのはソフトバンク秋広の場外ホームラン。その次が冨士が奪った見逃し三振だった。
クネる独特のルーティン後、打ちづらいリリースから飛び出る145キロに、広瀬隆に笹川と、打ち気にはやる若鷹たちのバットが出ない。「もっと思い切り振られると思ったんですけど、予想外に見送られて」とどんどん差し込んで、2回無失点で抑えきった。
ご当地ぬいぐるみ「モケケ」の収集が好き。そのモケケのようにくねくねと、なぜかカーブ軌道で落ちる緩いチェンジアップが、直球に差された打者たちの足腰をさらに崩す。8回無死一塁、井上は直球を振らせ、その後は103キロの“モケケボール”で遊ゴロ併殺打に仕留めた。
冨士大和と書いて「ふじやまと」。育成ドラ1から日本一の投手を目指す変則左腕に、球界関係者たちの注目も高まる。「とにかく1軍の舞台で戦いたいです。今は内容より結果を」と燃える冨士に対し、西口監督は考える。
「現状だったら中(継ぎ)という考え方で行こうかなと思ってますけどね。ひょっとしたら中で長いイニング投げさせて(から)先発、っていうことも十分ありえると思うので」
西口監督はさらっと言った。行間に“1軍で”の前提がにじむ。【金子真仁】
◆冨士大和(ふじ・やまと)2006年(平18)8月26日、さいたま市生まれ。大宮東(埼玉)から24年育成ドラフト1位で入団。兄・隼斗は今季ロッテに入団。趣味の「モケケ」収集はすでに440個を突破。左投げ左打ち。186センチ、80キロ。