【こんな人】侍相手に好投&大谷翔平→全直球勝負で左飛、オリックス寺西成騎は柔よく剛を制する男

日本対オリックス オリックス先発の寺西(撮影・垰建太)

<WBC強化試合:日本3-4オリックス>◇2日◇京セラドーム大阪

侍ジャパンに2回無安打無失点と好投したオリックス寺西成騎投手(23)が、初回1死で大谷翔平投手(31=ドジャース)に全6球150キロ台の直球を連発。大卒2年目ながら、左飛に打ち取る鮮烈なインパクトを与えた。その背景にパフォーマンスへのこだわりや、努力のたまもので培った“商売道具”にあった。

1月末まで行われた球団施設での自主トレ取材。凍える寒さの日でも、寺西は抜群のパフォーマンスでキャッチボールを行い、柔軟な上半身から繰り出す速球が、際立っていた。器用にしなる腕や肘の繊細さも、どこか尋常じゃなかった。

「昔から柔らかめです。でも、毎日ケアをしています。もう、ケガしないように」。原点は、学生時代のケガにさかのぼる。星稜時代に右肩を手術し、日体大の2年までリハビリに費やした。その間、柔らかさを養うメニューを次々と吸収。主にチューブを用いたメニューで体幹を強化した。ひとえに「筋肉」と言えど、至るところにアプローチする内容だ。「肩が正常な位で回るように(さらに内側の)ちっちゃな筋肉を固めていた」と明かす。

「地元の石川に比べたら、全然寒くないです」。新人の昨季はプロ2勝をマーク。プロ初年度のオフシーズンは舞洲でぶれずに朝9時台から屋外でキャッチボールへ。いくら強風が吹き付けても、セットポジションから素早くギア全開の強い直球をバンバン投じ、その足で向かったブルペンで豪快に腕を振っていた。「これから毎年思うはずですが…。常に前回以上を目標に来年に備えています」。

海の向こうのナリーグMVP侍を封じた。初回の大谷の打席で、森友哉捕手(30)が示す直球のみのサインに力で押し続け、「全力で腕を振って」内角高めの左飛に打ち取った23歳。柔よく剛を制し、新たな伝説を生んだ。【中島麗】

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