27日のプロ野球開幕を前に、阪神高橋遥人投手(30)が日刊スポーツの開幕直前インタビューで現在の心境を赤裸々に語った。今季はプロ9年目で初の開幕ローテーションに入り、2戦目の28日巨人戦(東京ドーム)に先発する見込みだ。過去に5度の手術を乗り越えた苦労人は、プレッシャーや不安と向き合う今を高橋らしい言葉で包み隠さず明かした。未知の世界へ最善の準備を尽くし、G倒に全力を注ぐ。【柏原誠】
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-シーズン開幕が迫ってきた。現在の心境は
高橋 投げるのならやっぱりプレッシャーは感じます。しっかり準備して、そこに向かってきた時間とか、熱量があればあるほど緊張すると思う。そういう意味でプレッシャーはあります。どっちにしろやっぱり結果は出る。善しあしは出る。それがどっちにどうなるかなっていう感じです。
-楽しみという感情は
高橋 僕はどちらかと言うと楽しみになるタイプじゃない。楽しみより不安。投げていくうちに楽しくなってくるかもしれない。1球投げるまで緊張する。投げ始めたら緊張とかしている余裕はない。そこまでが緊張します。もう何年も投げる時はずっとそうです。
-24日に西宮市の広田神社で必勝祈願。初の開幕1軍でうれしさもあるのでは
高橋 うれしいとかを感じる余裕もあんまりないので…。西宮神社も広田神社もそうですけど、この数年はけが人として、1軍の選手を見るところが神社でした。(特に)23年と24年ですね。もう本当に別のチームで、1軍の選手が大きく見えました。オーラも違う。一緒にやっていた時期はあっても、すごく差を感じました。それが神社参拝なんです。(前年秋の)ファン感謝デーでも見ますけど、ちょっと違いますし…。別のチームみたいな。それが今年は違うなっていう。
-前年に1軍から離れていると違う見方になる
高橋 自分は正直、1軍の身でもなかったので、そういう見方を神社参拝でいつもしていました。去年もSGLに1軍選手が来て練習する時も、僕は手術明け(リハビリ組)。『あぁ、今日は1軍はこっちで練習やるんだ』みたいな感じで見ていました。
-仲のいい選手でもそう見えてしまう
高橋 仲が良くても大きく見えます。僕はそういうタイプの人間。24年はすごかったです。やっぱり(リーグ優勝した)23年がみんなすごかった分…。テレビでしか見ていないし、テレビでめちゃくちゃ出ている人たち。神社参拝の時には『え、マジか』みたいな感じ。みんなはどういう感じなんでしょうね。投げた次の年はいいけどそうじゃないと後ろめたさもあって。
-特に印象に残っている選手はいるか
高橋 後輩でそういう選手を見た時の方が『うわ~、なんかオーラ違うわ』みたいな。輝(佐藤)とか、村上、(伊藤)将司、(中野)拓夢とか…。僕の方が入団は3、4年くらい早いんですけど、神社参拝ではみんながめちゃくちゃ大きく見える。もちろん、みんなめちゃくちゃ優しいですけどね。僕が勝手にそう感じているだけです。
-現在の左手首の状態は
高橋 24年オフにプレートを抜いてからもいろいろなことをしてきた。良くなったり、やりすぎてちょっと違った方向にいったりはありましたけど、今は安定してきました。時間がたったプラス、トレーナーさんに治療をしてもらって。それが良くなる一番の近道なので。『これやってみたいです』って言ったらやらせてもらって。たまにあんまり良くなくなったりするんですけど。刺激を入れすぎたりとか。僕はやりすぎてしまうタイプなので。そういうことがありながらも『これがいい』っていうのを選びつつ、ちょっとずつ上がってきています。
-まだまだ自分は良くなるという希望が湧く
高橋 そうですね。可動域、触った感じの柔らかさ、投げ終わった後の柔らかさとかがバンッって戻ることなく。去年や一昨年より良くなっている。もっとパフォーマンスが上がるんじゃないかなって思います。
◆阪神高橋の経過 24年11月に「左尺骨短縮術後に対する骨内異物除去術」を受けた。過去の手術で左腕に埋め込まれたプレートを除去する自身5度目の手術。懸命なリハビリを経て翌25年7月に1軍復帰。同年は3勝1敗、防御率2・28でポストシーズンでも先発登板した。今春のキャンプでは5年ぶりに初日からブルペン入りし、オープン戦も順調に消化。4試合で2勝0敗、防御率0・60。オープン戦で規定投球回に到達している投手では、12球団トップの防御率だった。