【こんな人】阪神高橋遥人は歩みを止めない「知らないところを見るのが楽しくて」趣味に重なる人生観

巨人対阪神 ヒーローインタビューを受ける高橋(撮影・上田博志)

<巨人0-2阪神>◇28日◇東京ドーム

阪神高橋遥人投手(30)の球威は9回まで落ちなかった。こんな日が来るとは、なかなか想像できなかった。約6年前から暗いトンネルに入り込んだ。故障や原因不明の違和感なども重なり、ボールをうまく投げられなくなった。21年、自暴自棄になり、あてもなく寮から往復20キロの“散歩”に出たことが、のちに話題になった。

「僕の暗黒期ですね。迷走していました。やっぱり投げられていないとメンタルが落ちる。また投げられなくなったら、同じことになると思います…結局、あんまり成長していないですね」と笑わせた。

あてもなく遠くに行くことは嫌いではない。唯一と言っていい趣味はロングドライブ。何時間もハンドルを握り、自宅のある関西から長崎や新潟など、驚くほど遠くまで足を伸ばす。「長時間運転して、知らないところを見るのが楽しくて。気分転換になります」。

運転ができる夫人も助手席にいるが、ほとんど運転席を譲ることがない。ほぼ「完投」するのが普通で、そのタフさに驚かれるという。シーズン中にはできない趣味ではあるが、来年のオフはどこに行こうかと考えることも楽しい。

同じ場所にいても面白くない。自分が動けば、次々と新しい景色が見えてくる。苦しすぎたこれまでのプロ野球人生も決して悲観的にはとらえていない。もがいて、苦しんで、たくさん動き続けてきた高橋は、これから「見たことのない景色」にどんどん出会うことだろう。【柏原誠】

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