<楽天5-8ロッテ>◇19日◇楽天モバイル最強パーク
ロッテは終盤に畳みかけ連敗をストップさせた。5回まで楽天先発の早川を前に走者を出せなかったが、6回先頭打者の友杉が四球で完全試合を防ぐと、小川龍成内野手(28)が二塁へのバント安打でノーヒットノーランを阻止した。ロッテは終盤に攻め込み連敗をストップさせた。
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小川が存在感を示した。今季初の3安打猛打賞。6回には小川らしいバント安打で、楽天早川からチーム初安打を決めた。
裏には、積み重ねてきた時間がある。春季キャンプでは誰よりも早く球場に入り、最後のバスの直前までバットを振り続けた。「下手っぴは練習するしかないので。開幕までの時間はしっかり量をこなすことを意識しています」。その言葉どおりの毎日だった。
練習に打ち込みすぎて、遅くまで外で待っているファンにサインできない日もあった。「すみません!」と急ぎ足でバスに乗り込む小川に、誰ひとり不満を漏らすことはない。なぜ遅くなるのか知っている。「おつかれさまでした!」と背中を見送られた。
10日の西武戦(大宮)では1点ビハインドの9回2死満塁でゴロを放ち、名手・源田のエラーを誘った。2者がかえって逆転に成功。チームは連敗を5でストップさせたが、小川は「何もないです。ただのゴロで本来はアウトだったので」と悔しげだった。この日は違う。9回にはヘッドスライディングで安打を記録。「なんとかヒットもぎ取りたかったんで。全力で走って。なんとかセーフになりたい気持ちで、走りました」。その後には三盗も決め、打って走って、正真正銘、勝利に貢献した。
派手さはないが、積み重ねた努力はうそをつかない。ファンも、野球の神様も、ちゃんと見ている。【星夏穂】