<ヤクルト3-1巨人>◇19日◇神宮
ヤクルトのドラフト4位ルーキー増居翔太投手(25)がプロ初勝利を挙げた。プロ初先発で巨人を5回2安打1失点に抑えた。
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増居はドラフトで2度指名漏れを経験したが、つらいのはプロ入りできないことではなかった。
「プロに行けなくて苦しいとかしんどいとか、そういうことはあまりなかった。その時々の自分の持ち場で力を発揮できていなかった時期はしんどかった」
プロ入り前はトヨタ自動車でプレー。指名が解禁されドラフト候補となった2年目の24年、3年目の昨年は大会前に調子が上がりきらないことも少なくなかった。「大会直前も結果が出ていない中で起用してもらうことに対して、しんどいと言ったらぜいたくだけど、責任とかそういうものが気持ち的に大きかった時期は社会人の時はよくあった」。24年日本選手権では3先発2完封で最高殊勲選手として優勝に貢献。活躍したが自身の個人成績やプロ入りへのアピールより、チームのことを考える左腕にとって重圧は大きかった。
そんな左腕がプロ入りを考え始めたのは慶大3年時。同年は大学日本一に貢献したが4年時の22年ドラフトで指名漏れとなった。同期の萩尾(巨人)、橋本(DeNA)はプロ入り。無理をしているようには見えない自然な表情で「おめでとう」と握手をしていた。
「プロに行くためにどうこうすることは特になく、チームが勝利することに対する自分の役割を果たせるようにというのが一番大きかった。僕が選ぶことじゃないし一切考えずに切り離して。どうなるかは誰にも予想できないのであまり気にしなかった」
所属するチームへの献身的な思いを持ち続けプロの舞台で白星を挙げた左腕。今後も燕軍団の躍進の一助を担っていく。【塚本光】
◆増居翔太(ますい・しょうた)2000年(平12)5月25日生まれ、滋賀県彦根市出身。彦根東では甲子園2度出場。慶大でリーグ戦通算17勝2敗、防御率2・32。ベストナイン2度。トヨタ自動車では24年の日本選手権で優勝に貢献し、MVP受賞。25年ドラフト4位でヤクルト入団。4月12日巨人戦で初登板。今季推定年俸1000万円。173センチ、74キロ。左投げ左打ち。