<ヤクルト3-1巨人>◇19日◇神宮
ヤクルトの新人・増居翔太投手(25)がプロ初先発で初勝利を挙げた。
25年のドラフト4位左腕は3回まで完全投球。4回に1点を失ったが、5回を2安打1失点。打線の援護をもらい、うれしい白星をつかんだ。
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増居は大学時代からプロで戦えるメンタルを持っていた。慶大・堀井哲也監督(64)は左腕が2年生だった就任1年目から感じた。「2年で見た瞬間に『これはプロに行ける』と思いました。結果も含めて、慶応に来てから見た中のNO・1投手です」。JR東日本の監督時代には伊藤将(現阪神)、田嶋(現オリックス)らを指導した恩師がそう確信するほどだった。
プロ初先発となったこの日もだが、登板前に緊張や不安を感じても、マウンド上ではルーキーらしからぬ堂々たる姿だ。大学時代も同じ。特に堀井監督が驚いたのは3年の時だった。全日本大学選手権準々決勝の関学大戦。同年広島ドラフト1位の黒原との投げ合いで本塁打を許した場面だ。
「『ソロ本塁打ならいいんでしょ?』『同点までいいって監督言ってますよね』という顔でベンチを見ていた。学生でこういうことができるんだと驚嘆した」
弱気な姿勢を見せず野手に悪影響を与えない。決勝でもチームに勢いをつける好投で優勝に貢献した。
トヨタ自動車時代も堀井監督から「ナイスピッチング」と連絡すると、投直を好反応で捕球した動画とともに「監督のおかげです」と大学で指導を受けたプレーについて返信がきた。「頭の回転が速い。大笑いしましたよ」と、恩師は笑顔で振り返った。肝が据わったルーキーが、プロでも活躍していく。【塚本光】
◆増居翔太(ますい・しょうた)2000年(平12)5月25日生まれ、滋賀県彦根市出身。彦根東では甲子園2度出場。慶大でリーグ戦通算17勝2敗、防御率2・32。ベストナイン2度。トヨタ自動車では24年の日本選手権で優勝に貢献し、MVP受賞。25年ドラフト4位でヤクルト入団。4月12日巨人戦で初登板。今季推定年俸1000万円。173センチ、74キロ。左投げ左打ち。