<ヤクルト0-2巨人>◇19日◇ヨークいわきスタジアム
エース復活への大きな1勝で連勝を7に延ばし、巨人が首位ヤクルトに1・5ゲーム差に迫った。
「1つ、2つ、晴れたような気持ちになりますね」。戸郷翔征投手(26)が試合後、かみしめた。7回115球を投げて、5安打無失点。今季3度目の先発で、ようやく初勝利をつかんだ。「毎週、いろんな感情や思いを持って、マウンドに上がってます」。その多くは苦悩だった。
8勝9敗と苦しんだ昨季。心機一転を期した今季も手応え乏しく、キャンプ中に異例のフォーム修正を決断した。オープン戦で結果を残せず、開幕ローテ入りを逃し、2軍で投球フォームをさらに変更。1軍初登板の5月4日ヤクルト戦は5回5失点、同12日広島戦では5回3失点だった。
三度目の正直。初回から150キロ超えの直球が走った。さらに「真っすぐとフォークのコンビネーションが僕の投球」という落ち球が息を吹き返した。空振りを量産。「試合の支配はしやすかった」と自信を積み重ねた。3回には野手がフライを見失う不運な二塁打から1死満塁も、後続を抑えて雄たけびを上げた。
「素直にうれしい」。控えめに打ち明けた。チームは阿部監督では最長タイ、2季ぶりの7連勝も、エースの立場やチームへの貢献を念頭に気持ちは緩めない。「1試合良かっただけじゃダメ、続けていきたい」。完全に心が晴れる日へと、腕を振る。