<西武1-3ロッテ>◇20日◇大宮
ロッテ友杉篤輝内野手(25)のおのろけインタビューが、大宮の夜空に響き渡った。
「奥さんが家でご飯を作って待っているので、延長戦をするわけにはいかないなと思って頑張りました!」。右翼席を埋めたファンから拍手と笑い声が湧き起こった。
9回に劇的な勝ち越しセーフティースクイズを決めた。その裏には、1カ月半前の悔しい思いがあった。4月5日のソフトバンク戦。3-4で迎えた9回裏1死一、三塁のサヨナラ機に、セーフティースクイズを試みるも失敗。スタートを切っていた三塁走者はスリーフィートオーバーで走塁死、一塁走者も三塁手前でタッチアウトとなり、併殺で試合終了となった。「あの後以来、毎日少しずつバント練習をやるようになった」と振り返った。
この日、再び巡ってきた9回1死一、三塁の好機。打席に入った友杉に、ベンチからセーフティースクイズのサインが送られた。ボール球には手を出さない、という鉄則のもと、2、3球目のボール球を見送る。カウント2-1。冷静だった。相手内野陣の猛チャージの動きを見極め、三塁へ転がした。
相手守備の逆を突く絶妙な1打に、誰よりも目を細めたのがサブロー監督だ。「失敗があったから今がある。彼もいい経験をしたなと思いますよ」。
友杉は最高の仕事を果たし、愛妻の待つわが家へ笑顔で帰って行った。【鳥谷越直子】