【ヤクルト】好調の要因に池山監督の「13」の言葉で迫る「ゲームセットまで…」「勝負して…」

ヤクルト池山隆寛監督(2026年5月撮影)

<池山監督13のことば>

ヤクルトは28勝18敗の貯金10で交流戦を迎える。24日に阪神に首位の座を奪われたが0・5ゲーム差で2位。ここまでセ・リーグで最も1位にいた期間が長い。今季から指揮を執るのは池山隆寛監督の人柄、思い、分析力がわかる「13」の言葉から好調の要因に迫った。交流戦でも、指揮官の采配、言動が勝利の原動力になる。【塚本光】

   ◇   ◇   ◇

<1>「みんな緊張していると思って自分も緊張しているから、『あ、和ませようかな』と。ヤクルト1000を用意させてもらった」(3月27日DeNA戦後)

開幕戦前のミーティングでナインの前に立ち、Yakult1000のCMのように商品を持ち「ラジオ体操の歌」を熱唱。山野は指揮官の話を聞き「士気を高めてくれたので『始まったな』となった」。その後、選手の表情は一気に明るく。

<2>「あの回は(小川に)任せようと思った。清水には申し訳ないことをした」(4月1日広島戦中止前)

3月31日広島戦で6点リードの6回に先発小川が2死満塁で降板。2番手清水が3点適時二塁打を許した。采配について反省し、選手に謝罪するような発言をすることはしばしばある。

<3>「9人目の野手というのは今年が最後やから。打てるなら打ってくださいで」(4月4日中日戦前)

来季セ・リーグにもDH制が導入される中先発投手は主に8番を打つ。2月春季キャンプからコーチに方針を伝え打撃意識向上。高梨は5月23日DeNA戦で2点適時二塁打を放ち「『打て』と言われたらしっかり打つだけ。右方向に打つ技術もないし楽に思い切っていけた」と振り返った。

<4>「ゲームセットまで諦める雰囲気にさせない。勝っても負けてもその気持ちだけは忘れず戦っていきたい」(4月7日阪神戦前)

ビハインドの状況でもベンチは明るい。池山監督は開幕直後に「声が出ない…」とノドを痛めることも。「試合中にがっかりはしない」。長岡は以前「監督が先頭に立ち声を出してくれている。ベンチも活気づいている」と感謝していた。

<5>「基本的には相手と勝負して打ち勝ってもらいたい」(4月11日巨人戦前)

チームで5犠打と12球団ダントツで少ない。「バントは使わないんじゃない。どうやって1点をとるかを考えている」。増田は4月4日中日戦の無死一、二塁で3ラン。「(犠打のサインが出ず)背中を押してもらっている気分になる。思い切っていける機会をもらえありがたい」と話した。

<6>「選手へ落としてもらえるようにコーチに『我々が暗くなったら選手もね』と」(4月23日広島戦前)

初の連敗となった4月10日巨人戦後にコーチ陣に伝えた。勝敗にかかわらず試合後の取材では次戦に目を向ける。切り替えが早い。

<7>「念願がかなっているし、本当にみんなとともに野球をしっかり楽しんでいる」(5月6日巨人戦前)

1軍監督を務められていることの喜びをかみしめながら指揮。楽しむ姿勢は選手らにも波及している。

<8>「野球より(他のこと)が出てくることがない。当日や次の日のことを考える」(5月15日中日戦前)

常に野球のことを考えて生活。対戦相手の映像を見るなどして分析し、疲れた際のリフレッシュもファームの試合を見ることだ。

<9>「ああいうプレーで大きくなっていくんです」(5月23日DeNA戦前)

4月7日阪神戦で伊藤が二ゴロを後逸し同点。そのプレーを1カ月以上経って振り返った。翌8日には「ミスして取り返す気持ちが大事。声はかけていない。自分ではい上がってくるところだから。まだまだ若いし次にしないようにするのが役目」と親心を見せた。

<10>「開幕投手の彼は相手もエース級がくると思って投げないと。簡単に四球を出して1発をくらっているようじゃ信頼もなくなる。成績で、背中であらわしてもらわないといけない存在」(5月6日巨人戦前)

5月5日巨人戦で吉村は4回に2四球と本塁打で先制され敗戦投手。期待しているからこその厳しめの意見を言うこともある。

<11>「フォアボール、フォアボールだったので『全然面白くない』と伝えた」(5月9日広島戦後)

2回に連続四球で無死一、二塁とした松本健に話した。右腕は無失点で切り抜けその後は無四球で8回1安打0封。自らマウンドに向かうことも多い。「お尻が浮いた瞬間には出て行っている。思ったり感じたりした時は大体。山本哲(投手)コーチがびっくりする時もある」。開幕戦で吉村は「すごく声をかけてくださっていい」と感謝。

<12>「あの回まで、と思って投げてもらったけど。最後降りる時は『ごめんごめん』と肩をたたきました」(5月16日中日戦後)

奥川が6回1/3 7失点。7回に1点追加され1死一、二塁で降板の際にかけた。

<13>「スコアラー、コーチもみんな一丸となって戦った成果だと思っています」(5月17日中日戦)

前回対戦で7回無得点の先発高橋宏から、5回5得点で勝利。あまり使わないバントも効果的に用い、単打と四球でつなぐ野球を見せ、周りへのねぎらいを口にした。スクイズを決めた古賀は「サインを見てやっぱりそうだなと」。全員で同じ方向を見て戦っている。