【交流戦開幕】三浦大輔が語る面白さ、楽しさ、怖さ…05年のカブレラ180m弾はいい思い出

インタビューに応じる三浦大輔氏(撮影・小島史椰)

今年で21回目を迎える日本生命セ・パ交流戦が、いよいよ今日26日に開幕します。DeNA前監督の三浦大輔氏(52)が、交流戦の見どころや意義を語ってくれました。伝説の180メートル被弾など現役時代の思い出から、監督として果たした23年交流戦優勝のエピソード、そして交流戦ならではの采配や配球の面白さといった魅力を深掘り。今年の交流戦を、さらに楽しむための特別インタビューです。

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★素直な思い

交流戦はペナントレースの順位が極端に変わる時もあれば、昨年のようにセ・リーグは広島以外の5球団が勝率5割未満でそこまで変わらないこともあります。自分たちのチームだけが勝って、他の5球団が負ければ、1日で同一リーグの他球団と1ゲーム差がつく可能性があるし、一気に差を詰められるので、そこは交流戦の面白さ、楽しさ、怖さなのかなと思います。

相手チームがあることですから、自分たちが勝っても、同一リーグの他の5球団が勝てば、ペナントレースのゲーム差は変わらないですし、他の5球団が勝ったら、置いていかれるわけですから、それだけはならないように。セ・リーグよりパ・リーグの方が強いと言われるのは悔しかったですけど、極論、他が負けて、自分たちが勝てばいいというのが素直な思いでした。

★パの投手が…

ペナントレースの行方を決める上で、交流戦は重要な期間だと思います。戦い方はそれほど大きくは変わりませんでしたが、パ・リーグの主催試合であれば、DHがあるので、選手の起用などは当然変わってきます。昨年まで指揮したDeNAで言えば、体に不安のある選手やベテランの選手の体の負担を減らすために、DHを使ったこともあります。

監督を務めた2023年の優勝は、いい思い出です。交流戦が始まる前のミーティングで、交流戦優勝を目標に設定することを伝えた中で、選手たちがよく頑張ってくれました。僅差(きんさ)の争いで最終戦を引き分けて、自分たちの試合がなかった日に優勝が決まりました。勝って決めたかったですが、優勝という結果が残せたことは良かったです。

現役時代の話をすれば、DHがある中で先発した時は、ピッチングに集中できましたし、チェンジになって、ベンチに帰ってきても打席に入らないので、次のマウンド、イニングに向けて、集中できたのはいつもと違った部分でした。打順の兼ね合いで交代せざるを得ないこともないですし、自分のピッチングの状態だけで、続投か交代かを判断してもらえますから。

★駆け引きの妙

ただ、自分が感じたのは、パ・リーグのピッチャーが打席に入った時は、なんか生き生きしてるように感じて、やりづらかったのは覚えています。西武時代の涌井秀章投手には3安打されました。楽しそうに打席に立っているようにも見えましたし、ファンの方から見れば、それも交流戦の面白さや楽しさでもあるのかなと思います。

交流戦になれば、毎回、2005年に西武のカブレラ選手に打たれた推定飛距離180メートルの本塁打が話題になります。今となってはいい思い出ですけど、実はその前の横浜スタジアムでの対戦で、内角高めを使って、4打席連続三振を取ったんです。当時、捕手だった相川監督と「次はどうしようか?」という話になって、「打たれてないんだから、同じ攻めでとことんいこう」と決めました。

そんなに甘くないボールだったと思うんですけど、思い切り体を開いて打って、聞いたことがないような音が響いて。その前も後も、あそこまで飛ばされたことはなかったです。(2015年に)ソフトバンクの柳田悠岐選手に電光掲示板の2番打者が表示されているあたりのところまで飛ばされましたけど、あそこまで飛ばされたからみなさんの記憶にも残ってるんだろうなと思います。

カブレラ選手に本塁打を打たれた時は、ホームとビジター3試合ずつの計6試合で、前のカードで4打席の対戦があって、次の試合ではどう攻めるか駆け引きがあって。力で抑えるタイプじゃなかったのでいろんなボールを使って、相手の裏をかいたり、見せ球を使ったり、今、振り返れば楽しかったですし、そういう駆け引きは野球の面白さだなと思います。

今年の交流戦も何が起こるかなと思いながら、楽しみにしています。今年は各球団、ルーキーや若い選手がシーズン序盤から活躍していますし、若い選手たちが交流戦に入って、どういう活躍をするか、非常にワクワクしています。昨シーズン限りでDeNAの監督を退任し、違った見方で野球を見ていますが、改めて野球って面白いなと感じています!(DeNA前監督)

★交流戦アラカルト★

◆昨年はパが上位独占 過去20度の交流戦で、パ・リーグが17度勝ち越し。現在3年続けてパが勝ち越しており、25年は10年以来2度目の上位6チームをパが独占した。

◆ソフトバンクが断トツ勝率 最多9度の優勝を誇るソフトバンクは通算勝率も6割1分9厘でトップ。2位以下はロッテ、日本ハム、オリックス、巨人と優勝経験チームが続き、5球団が勝ち越し。残り7球団は負け越しで、最も勝率が低いのはDeNAの4割3分。

◆おかわり独走 最多本塁打は中村剛(西武)の80本で、215打点とともにトップ。2位は阿部(巨人)の60本、ラミレス(DeNA)の183打点で、この2部門では独走状態にある。安打数は現役の坂本(巨人)が338本で1位、2位は栗山(西武)の327本。

◆最多勝は石川 通算29勝の石川(ヤクルト)が単独トップ。史上初の30勝へ王手をかけている。2位は涌井(中日)の28勝。両投手とも交流戦開始の05年から投げている。