<東京6大学野球:慶大8-1早大>◇第8週第1日◇30日◇神宮
早大の霜結太外野手(2年=米マクレーン)がリーグデビュー戦で先頭打者アーチを放った。「1番左翼」に入ると、慶大のエース・渡辺和大(4年=高松商)から左中間席へド派手な1発をお見舞いした。リーグ史上33人目となる初打席アーチに「せっかく監督さんがチャンスをくれた。日本での初公式戦が早慶戦で、やるしかないっていう気持ちで思いっきり振ったら飛んでいったって感じです」と、照れくさそうに笑みを浮かべた。
日本人の両親のもと、アメリカのバージニア州で生まれた。幼少時、日本の野球アニメ「メジャー(MAJOR)」を見て5歳で野球を始めた。大学進学時には、アメリカの複数の大学から推薦のチャンスもあったが「日本で野球がやりたかった。早大は国際教養学部があって、英語で授業を受けられる。野球もできるから、という理由で早大を選びました」と受験した。
想像をはるかに超える舞台だった。伝統の早慶戦にこの日、2万8000人の観客が集まった。「逆に応援のおかげで集中できる感覚もあったし、夢みたいな感覚でした」。両親からも「早慶戦はスゴイ」と教わり、入学後も独学で“早慶戦”を学んだ。「ワクワクして楽しかった」と、夢の舞台で衝撃デビューを飾った。
新しい環境にも、少しずつ慣れてきた。両親は現在もアメリカで、霜はグラウンド近くで一人暮らし。「日本の野球はアメリカよりも全然ハードです。アメリカの大学はシーズンが2月から6月と短く、チームメートといる時間があまり長くない。日本は1年ずっと一緒のチーム。めちゃくちゃ良い経験。良い関係、深い関係とかが作れて楽しい」。勝利には結び付かなかったが、この1年半、一緒に練習を重ねてきたチームメートに、笑顔で迎えられたときの喜びは、忘れられない。まだ2年生。これからも、もっとこの大舞台で、躍動する。