新たなボールパークが千葉・幕張に誕生する。千葉市は2日、ロッテ、イオンモールとZOZOマリンに代わる新球場建設に関する協定を締結。千葉市役所で3者による合同会見が行われた。2034年に、現在の幕張メッセ駐車場のJR幕張豊砂駅寄りに開業予定。当初は屋外型が優勢だったが、1000億円超をかけて固定式のドーム型で検討していることが発表された。名物の「風」は消えるが、現場は歓迎ムード。幕張地区全体を「ボールパーク」として一体化するまちづくりが推進される。
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千葉市が所有するZOZOマリンに代わる新球場は、これまでドーム型、屋外型と並行して議論が進められてきた。費用の面などから屋外型が優勢となっていたが、ドーム型を巡るパブリックコメントや近年の猛暑の影響、イオンモールからの資金協力が見込めたことで市が方針転換した。
ロッテ側も屋内型スタジアムの再検討を昨年10月末に千葉市に要請していた。費用がかかる開閉型ではない、固定式のドーム型で進めることに決定した。
夏場のZOZOマリンでは土日でもナイトゲームが行われるものの、選手の練習時間である午後2時頃は球場内の気温は40度にも上ることがあり、危険性が指摘されてきた。ロッテ玉塚元一取締役オーナー代行は「多くの市民、県民、来訪者、ファン、プレーヤーの皆さまにとって魅力的な施設にするため、屋内型スタジアムの可能性を改めて検討する必要があると考えた」と説明した。
現場は歓迎ムードだ。サブロー監督は「ドームにしてくれるのであればドームの方がいいですね。雨のこと心配しなくてもいいし、もしかしたらバッティングが良くなるかも知れない。メリットもあるので造るならドームにしてほしいなと思います。全ての面でいいんじゃないんですかね。町も活性化すると思います」と語った。外野守備で風の影響を大きく受ける和田も「風も雨も気にしなくていいので、いいことだらけかなと思います」と話した。
独特な浜風で数々の名場面を生み出してきたZOZOマリン。投手陣は、いかに風を味方につけるかがロッテで生き抜くカギでもあった。ドーム球場になれば、時には味方に、時には敵にもなった名物が消える。ただ、千葉市は「外部空間との連続性を確保する設計など、工夫できる点は、数多くある」と、なんらかの形で海浜球場の特徴を生かしていく方針を示した。8年後、ロッテの新たな時代が幕を開ける。【星夏穂】
○…建設費は当初の屋外型想定の約600億円から大幅に増加し、1000億円を超える見込み。今後は市、球団、イオンモールの3者で負担割合について検討していく。千葉市は、これまでの屋外型スタジアム案で試算した場合でも、30年間で約1兆1400億円の経済波及効果が見込まれると説明。ドームとなれば野球以外のイベント開催数や施設利用頻度の増加が見込まれ、「さらに大きな経済波及効果につながる可能性がある」との見解を示した。球場内外には飲食施設やフードホールを中心とした商業・エンターテインメント機能を導入。試合がない日でも人々が集い、買い物や食事、イベントを楽しめる新たな街の拠点にする予定だ。
◆新球場を巡る経過◆
▼23年1月 ロッテ高坂俊介球団社長が、球場を所有する千葉市が主体となり、大幅改修、新設、移転を含めた検討をしていることを説明。
▼同7月 千葉市が改修案と建て替え案を3つずつ、計6案を含む基礎調査結果を公表。
▼25年5月 千葉市が「千葉マリンスタジアム再整備基本構想案(骨子)」を公表。ここでは「『海』『風』『空』を感じられる屋外型を選択」と記されていた。
▼同11月 千葉市が新スタジアムをドーム型とする可能性について再検討すると発表。