<日本生命セ・パ交流戦:中日1-4西武>◇7日◇バンテリンドーム
通算98ホールドになったあたりから、西武甲斐野央投手(29)の家族はずっと試合を観戦していた。
節目の、通算100ホールドを見届けるために。
「甲子園でもそのチャンスはあったんですけど、起用の問題でそれはできなかったんですけど。今日ホールドがなかったら、火曜からのベルーナドーム、全部来てくれる予定やったんですけど…火曜は家でゆっくり見てもらえますね」
シャワーを浴び、ぬれた髪でほほえんだ。ソフトバンクで41ホールド、西武移籍後にこれで59ホールド。「僕だけの力じゃなくて、これまで僕に携わってくれた方々のおかげです」と感謝する。
ドラフト1位でプロ野球の世界へ。エースを夢見たかもしれない。圧倒的なクローザーを夢見ることもあるかもしれない。それでも7回、8回と一番苦しい場面でのセットアッパーを託され続ける。
「起用してくれる監督、コーチの方々、トレーナーさん、ブルペン捕手の方々、家族の支え。さっきも言ったんですけど、本当に自分だけの力じゃないなって。本当に感謝しかないですね」
この日は同点の9回裏にマウンドへ。中日の中軸3人を完璧に抑えた。「細川選手の1発、本当に怖かったです。めちゃくちゃ怖かった。なんとか三振取れて。板山選手も3連戦の前から僕的には注目というか、警戒していた打者だったので」。そんな強敵たちを力で押し切ったことも、延長12回の勝利につながる。
試合後、豊田投手コーチの発案で投手陣全員が記念撮影をしてくれた。「本当にみんな頼もしいなって思いますね」。皆がそうしてくれるのは、甲斐野が皆を想うから。延長11回裏、サヨナラ負けのピンチをお家芸ピックオフで脱出した。走者を出して降板した浜屋将太投手(27)にベンチで「大丈夫やから、浜屋」とずっと言葉を送っていたという。【金子真仁】