【大学選手権】東海大九州20年ぶり初戦突破 林田倫彦監督「2勝、3勝と積み重ねていきたい」

中京大対東海大九州キャンパス 5回裏東海大九州キャンパス2死三塁、吉行遙希は適時打を放ちガッツポーズする(撮影・柴田隆二) 

<全日本大学野球選手権:東海大九州3-中京大>◇9日◇1回戦◇東京ドーム

東海大九州(南部九州大学)が中京大(愛知大学)に3-2で競り勝ち、06年以来20年ぶりに初戦突破を果たした。

同点で迎えた5回裏2死三塁から3番吉行遥希(4年=都城東)が中前適時打を放ち、貴重な決勝点をものにした。「初回に下級生の山崎がタイムリーを打ってくれた。自分もそれに続けという思いだった」と、149キロ直球を捉えた。

実は吉行にとって、この大会は並々ならぬ決意で挑んでいた。本来は正捕手としてチームを支える大黒柱だが、年明けの練習中にけがを負い、一時はボールを投げられなった。今春リーグ戦には間に合ったものの、監督の配慮もあり今大会はDHでの出場となった。吉行は「卒業後も硬式の社会人野球でプレーを続けたい」という夢がある。「今大会でアピールできれば」と笑顔を見せた。

チームには大きな使命もあった。今年は熊本地震から10年という節目の年。林田倫彦監督(39)は、自身も南阿蘇村で学生時代を過ごしている。「風化しつつある記憶をつなぎ留め、被災地に元気を届けるために熊本を盛り上げよう、と選手たちと話している」と言う。価値ある1勝を挙げ、「2勝、3勝と積み重ねていきたい」と先を見据えた。