<全日本大学野球選手権:富士大2-1東海大九州>◇10日◇2回戦◇東京ドーム
富士大(北東北)が4強入りした23年以来、3年ぶりの8強入りを決めた。
先発の最速145キロ右腕、中山雄仁郎投手(2年=九州学院)が8回1/3 1失点と、華々しい全国デビューを飾った。序盤は制球に苦しむも、中盤以降は立て直し8回まで散発2安打。好感触のシンカーを中心に9三振を奪った。
今春リーグでは救援登板のみで、計6試合3勝で防御率1・23をマーク。もともと先発もこなせる中山を、この日の先発に大抜擢(ばってき)した。安田慎太郎監督(41)は「コントロールが良くて簡単に四死球を出さないですし、リーグ戦から『困ったら中山』という信頼感があったので」と、自信を持って先発マウンドへと送りだした。指揮官が想定していた6、7回を超える9回途中まで投げ、期待以上の結果で応えた。「先発も、リリーフもとなれば、コントロールと安定感は右のナンバーワンです」と絶賛した。
実力ある投手陣がそろう富士大。入学当初、最速134キロだった中山は先輩らをうらやむこともあった。「みんな球が速くてうらやましい気持ちもあるんですけど、自分が球速を求めてしまったらおかしくなると思うので、徐々に上がってくればいいかなと思います」と、まずは武器である制球力と変化球に磨きをかけてきた。それでも、最速153キロ右腕、エース角田楓斗投手(4年=東奥義塾)と練習をともにするうちに球速もアップ。ウェートトレーニングやジャンプ系のトレーニングが功を奏し、今季は145キロを計測した。
明日は4強入りを懸けて戦国東都の王者・国学院大と対戦する。「相手もどんどん強くなっていくので、任されたところでしっかりと投げたいです」と力を込めた。