【西武】下降線にあるチーム状況で残り「1」の支配下枠の行方 リリーフか先発か捕手かはたまた

西武森脇亮介(2026年2月撮影)

西武森脇亮介投手(33)が1日、NPBから支配下選手として公示された。

西武はこれで支配下登録選手が69人となり、空き枠は「1」に。7月末の編成期限までどう動くか。

明白な課題はリリーフ左腕だ。抑えを務めたルーキー岩城も、佐藤隼も浜屋も、結果が振るわずに2軍再調整になった。最速160キロを誇る羽田も制球が落ち着かず、3軍で長いイニングを投げながらの調整段階にある。

とはいえ「左打者に強いリリーフ左腕」の絶対数は球界全体でも少ない。先発もリリーフもできる佐藤爽が暫定的にリリーフを務める、という選択肢が現実的にもみえる。

ただ佐藤爽は今季、まだ先発調整から一度も外れていない。特に今は外しづらい。1軍は6人の先発陣で回るが「7人目」に挙がるのが佐藤爽になる。

先発経験が豊富な与座、菅井、松本、ボーがそろってコンディション不良で、ブルペン投球を再開した与座以外はまだ今後が見えづらい。冨士、杉山も経験が浅く、2軍ローテで回る中での疲れも見え始めた。春先に支配下登録された佐藤爽は、先発候補として外すことができない。

その上で1軍はこの2、3週間をどう戦うか。首位独走から今は下降線。選手たちの疲労もたまり、予期せぬ故障者の発生もありえる。7月20日前後、どこが足りなくなるか。

トレードの可能性も当然模索しながら、31人の育成選手の吟味となる。とはいえ文字通り育成段階の選手も多く、候補者数は現実的に1ケタ台か。

森脇が入り、故障者が戻ってもなおリリーフ陣が苦しいならば、今季から加入したアンダースローの高橋礼投手(30=巨人)は候補になる。2軍23試合で防御率1・55。変化球への課題を口にしていたが、ここまで大崩れはない。

宮沢太成投手(27)は直近のファームで154キロをマークしたものの、制球が乱れがち。昨季も昇格候補に挙がった三浦大輝投手(26)もまだ安定しない。

万が一先発投手に複数の離脱が発生してしまうと、状況も変わる。異例の育成再契約5年目ながら、内野ゴロを量産できる上間永遠投手(25)は、7月のアピール次第では浮上する。

球団内からは「捕手」のキーワードも聞こえる。古賀悠、小島、柘植の3人が開幕から1軍で固定される中、失点もかさみ始めた。人数不足の解消とともに、新たな風を入れる目的での「捕手」の選択肢はある。

強肩強打の素質を2軍、3軍でしっかり見せるのが22年ドラフト3位入団の野田海人捕手(21)だ。ただ入団からここまで故障が多い。支配下復帰には何より「頑丈さ」を長期間アピールする必要がある。

育成入団から4年目、是沢涼輔捕手(26)は「ゲームを作る」観点で球団から一定の評価を得ている。フレーミング技術もある。課題の打撃は3軍では打率7割超と圧倒的ながら、2軍では2割台。ここがどう判断されるか。

もう一つの課題がある。滝沢を除くと内野守備の安定感が昨年より落ち、失点や黒星に直結しがちだ。好調だった平沢のコンディション不良が痛く、攻守両面でカバーできる選手は簡単には出てこない。いずれにしても今年は「優勝のチャンスがある」前提での、残り枠の運用になる。【西武担当=金子真仁】