<中日8-1広島>◇11日◇バンテリンドーム
また一つ、球史にその名を刻んだ。中日涌井秀章投手(40)が6回1失点で今季初勝利。史上6人目の22年連続勝利をつかんだ。プロ1年目からは石川(ヤクルト=24年)、米田(近鉄=22年)に次ぐ3人目の快挙。高卒新人に限れば米田に並んで最長となった。
「いろんな人が勝ってる中で自分が勝てていないというのもあった。今日、勝てたし、次につながると思う。次が大事。しっかり調整したいなと思います」
6月14日の日本ハム戦では6回途中5失点でKO。翌15日に2軍に降格した。6月21日、40歳の誕生日はファームで迎えた。再昇格したのは7月4日。勝ち星はつかなかったが、前回巨人戦で7回1失点の好投。先発ローテーション投手の座を取り戻した。
「前回の途中から、楽に投げるのをやめようと思って。体全体を使ってやろうと。今日も最後はフラフラになりながら。人間、楽をすると、どんどん悪い方にいってしまう。だから最後まで、気を抜かない」
チャンスは逃さない。5回に1点を失ったが、崩れなかった。岡林の今季1号先頭打者アーチ、石川昂の6号3ランなどで序盤から打線の援護を得たが、「楽な選択」はしなかった。
40歳右腕の姿にナインも触発された。チームは3連勝。井上監督も「いい仕事。大きな1勝だと思います」とたたえた。沢村賞も4度の最多勝利タイトルも獲得。数々の勲章に通算167勝目で決めた22年連続勝利が加わった。22年目に入っても、“涌井の歴史”は新たなページを増やしていく。【林英樹】