【ソフトバンク】“赤いラガービール娘”みつきさん 五つ年上の姉に憧れ「年間1万杯を目指す」

みずほペイペイドームでビールを販売している売り子のみつきさん(撮影・岩下翔太)

<支えタカとよ>

ソフトバンクを支える人々にスポットライトを当て、随時掲載する「支えタカとよ」。26年シーズン第3回はみずほペイペイドームの売り子さんです。アサヒビールからは今年の売り子デーで2日とも売り上げ1位だった“ハイボールの女王”りりさん、キリンビールは姉の売り子姿に憧れて後を継いだ“赤いラガービール娘”みつきさんです。【石橋隆雄】

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憧れの姉と同じようにみずほペイペイドームで輝きたい。みつきさんの夢はかなった。

もう5年ほど前の話になる。五つ年上の姉あやかさんの売り子姿を見たくて、母とともに球場に来た。「姉がお客さんに接している姿とか、売り子に対しての姿勢とかを見て、真剣になれるアルバイトは売り子以外にないなと思って」と同じ道を歩むことを決めた。

23年のオープン戦で、姉に連れられて売り子デビューした。その日に姉の常連も紹介してもらった。担当エリアも同じ一塁側の外野寄り。「その日にいなかった常連さんも『雰囲気一緒じゃない? 似てるよ』と、たくさんいる売り子の中から見つけてもらったりしました」。姉から手の上げ方や動き方を教えてもらったわけではないが、やはり雰囲気が似ていたという。

姉が担当しているのは「キリンラガービール」。売り上げ上位しか担当できない。制服も一番搾りは黄色だが、ラガーは赤。「上位になってラガーを売りたいとずっと頑張ってきました」。1年目は新人王も獲得。3年目から、ようやくラガーを背負うことができた。年間の総杯数が考慮されるため一番搾りだった1年目から「1日も休まなかった」と出続け、数字を伸ばした。学校の授業で遅れても、途中から参戦した。

今年の売り子デーは全体の2位に食い込んだ。一塁側のキリンでは常にトップの売り上げを誇るまでに成長した。「私、野球あまりくわしくなかったんですけど、お客さんが教えてくれて」。客側から話しやすい雰囲気のみつきさんは、どんどん教えられ、野球の知識、ホークスの知識をつけていった。

今年がラストシーズンとなる。姉から引き継いだ常連ともあと少し。「私、年間1万杯を目指しているんですよ」。公式戦のみで計算され年に1人、2人出るか出ないかの大台にチャレンジしている。シーズン半分ですでに5000杯は超えている。周りの売り子も1杯でも多く売ろうとする。スタンドではバチバチの戦いとなる。「みんな同じ目標に向かっているから、ライバルだけど仲良くなれる。友達もいっぱいできました」。コロナ禍で無観客試合などもあり不完全燃焼だった姉の思いも背負い、シーズン終了まで笑顔で駆け抜ける。

◆みずほペイペイドームの売り子 1試合あたり、飲食部門の売り子はアサヒビール80人、キリンビール70人、チューハイ30人、ソフトドリンク10人、カップアイス30人。これ以外にもジェット風船などのグッズを売る売り子もいる。