【とっておきメモ】巨人山崎伊織「ほんまに勘弁してください~」土下座で撮影禁止の懇願にドキッ

巨人対広島 4回表、無失点に抑えガッツポーズを決める巨人の先発山崎伊織(撮影・たえ見朱実)

<巨人11-5広島>◇21日◇東京ドーム

巨人先発の山崎伊織投手(27)が6回途中2失点で今季初勝利をあげた。立ち上がりから直球、スライダー、フォークを中心に丁寧にコースを突いた。5回まで打たれた安打は全て単打。6回無死から菊池に左越えソロを浴びたが、その後も淡々と投げ抜きリードを守った。3月に右肩のコンディション不良で離脱。昨季まで3年連続2桁勝利の大黒柱が、7月にようやく白星を手にした。

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「ほんまに勘弁してください~」。5月のジャイアンツ球場だった。復帰登板を2球で降板してから数日後。カメラを首からかけ、故障班で汗を流す山崎の姿を見ていたら、そう言って芝生の上に土下座された。撮影禁止の懇願…。「もう、ほんとにしんどいんで」と頭を下げる姿に、周囲の若手はほくそ笑んでいた。こちらはドキッとしたが、これも山崎流の気の使い方なのだろう。もちろん、シャッターは押さなかった。

本音含みも、負の感情を表に出す事はなかった。リハビリ期間も一貫していた。後輩の井上は「ケガは落ち込む事ですが、そういうのを見せずに練習されて。常に明るい」、西舘も「不安そうな所はみせず、毎日楽しそうでした」と振り返る。後輩の試合、ブルペンの映像をほぼ確認し、助言まで送っていたという。

取材時でも、軽妙さがらしさだと感じている。時折投げるスローボールのような「抜き感」ですかされる。本音を探りづらい。ただ、翌日に今季初登板を控えた今月13日は違った。

「リハビリで、何を脳裏に浮かべてやっていたか」と聞かれ、「そんなきれいな、あれじゃないっすよ」とし、「良い事はないです、故障班にいて。やっぱり1軍で投げないといけない」と返した。言葉全てが“直球”の本音と感じた。

先発の主軸とされる中での開幕前の離脱。根っこでは誰よりも責任を背負っていると感じた。この日も、最後まで表情が崩れることはなかった。普段のそぶりとは違うからこそ、この白星にかけてきた思いが伝わった。【阿部健吾】

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