【球宴】新庄監督仕掛けたまさかの“トリプルスチール” 阪神坂本「右からもランナーが来た」

全パ対全セ 4回、新庄剛志コーチはリストバンドでサインを出す?(撮影・上田博志)

<マイナビオールスターゲーム2026:全パ7-8全セ>◇29日◇第2戦◇富山

伝説のホームスチール再び-。全パのコーチを務めた日本ハム新庄剛志監督(54)が「マイナビオールスターゲーム2026」の第2戦(富山)でエンターテイナーぶりを発揮した。4回無死一、三塁の全パの攻撃。一塁コーチに立った新庄監督は、両腕に身につけていた赤いリストバンドを上げたり下げたり。謎の動きの正体は重盗のサインだった。三塁からオリックス若月健矢捕手(30)が生還し任務遂行…かと思いきや、一塁から新庄監督も本塁に向かって走って、ヘッドスライディング。04年に自身が記録した球宴史上初の単独ホームスチールをほうふつとさせるプレーで、富山のファンを沸かせた。

   ◇   ◇   ◇

新庄監督が“逆走”した。野球はホームベースから一塁→二塁→三塁→本塁と順番に回って点を取るスポーツ。だが、希代のエンターテイナーは一塁から本塁に向かって走った。この日、球場が最もザワついたのは4回の全パの攻撃。無死一、三塁の場面で一走の楽天村林、三走のオリックス若月がともに走り出した。重盗成功と思いきや…一塁側から新庄監督もスタートを切った。04年に自身が記録した球宴史上初の単独ホームスチールをほうふつとさせるヘッドスライディングを披露した。

まさかの“トリプルスチール”。もちろん仕掛け人は新庄監督だった。1ストライクからの2球目。「ファーストコーチャーならバレないかなと思って」と不気味な動きを見せた。両腕につけていた赤いリストバンドをひじまで上げたり下げたり。三走の若月は「サインです。1個上がったらスチール、2個上がったらダブルスチール」と証言した。リストバンドが二つとも上がった。選手は完璧に任務を遂行。若月は昨年の球宴で三塁コーチに立った新庄監督によるスクイズのサインを失敗していただけに「やっとサインを実行することができて良かったです」と胸をなで下ろした。

奇想天外な1プレーに富山のファンは沸いた。一方で、選手たちはやや困惑気味。捕手だった全セの阪神坂本は「普通、僕の左からランナーが来るのに、右からもランナーが来た感じ。びっくりしました」と笑うしかなかった。ネクスト・バッタースボックスからこのプレーを見つめた全パの日本ハム清宮幸は「4回からボスが一塁ベースコーチで出てきたら一、三塁の形ができて重盗が決まったので『やっぱり持っているな…』」とコメントした。

31日からはリーグ戦が再開する。首位ソフトバンクを6ゲーム差で追う日本ハムにとっては負けられない戦いが続く。後半戦に向けて「頼もしいですよね。見ててなんかやってくれそうな雰囲気がみんなある」と新庄監督。遊びは終わり。本気の後半戦が始まる。【水谷京裕】

◆日本ハム新庄の本盗 04年7月11日、長野オリンピックスタジアムで開催された球宴第2戦。新庄は全パの「1番中堅」で先発出場。3回の第2打席に福原から二塁打を放つと、一ゴロの間に三塁へ。打者小笠原への6球目、捕手の矢野が福原に返球したスキを突いて、ホームに頭から滑り込んだ。単独本盗は球宴史上初。ベース上で大の字にうつぶしたまま、両腕をバタバタと地面にたたきつけ喜んだ。この日は第3打席も二塁打を放って生還。全得点を挙げる活躍でMVPを獲得した。

【動画】ホームスチール再び?新庄剛志コーチがヘッドスライディング!

【球宴】ホームラン5本の乱打戦をセが制す 細川成也が2アーチ 佐藤輝明2戦連発/スコア詳細