【中日】パパ1勝のマラーの原動力 家族の一員「アストロ」は左足のない保護犬 グラブに刺しゅう

広島対中日 中日先発のカイル・マラー(撮影・加藤孝規)

<広島1-7中日>◇1日◇マツダスタジアム

中日カイル・マラー投手(28)が出産立ち会いから帰国後初登板で、うれしい「パパ1勝」を挙げた。今夏、父となった左腕には、第1子の男の子「ウエストン」くんが誕生。マラー家には、息子と同じように大切にしている愛犬「アストロ」くんもいる。

この日の試合とは別に使用する黒色のグラブには、妻の「コニー」さん、息子の「ウエストン」、愛犬の「アストロ」の名前が刺しゅうされている。チームメートの伊藤茉央投手(25)が使うデザインを「かっこいい」と感じ、参考にして作ったものだ。

アストロは6~7歳の雑種で、「ラブラドールレトリーバーみたいな見た目をしている」。左足がなく、マラー家に迎えられる前の飼い主の影響で失ったという。20年にノースカロライナの警察に保護され、その後、妻コニーさんの兄弟のつながりでマラー家が引き取ることになった。

現在は日本でプレーしているため、家族とゆっくり過ごせるのは主にオフシーズンだけ。今回は出産立ち会いで帰国し、妻や息子、アストロとの時間を過ごした。短い滞在だったが、大きなリフレッシュになった。

どんなに苦しい試合の後でも、家族の存在が支えになる。「悪い試合があったとしても、家に帰ったらお父さん。息子、娘がいる選手から話を聞くと、野球をプレーしているっていうだけで、すごく喜んでくれるっていうんだ」と、選手同士で家族の話に花を咲かせるという。マラー自身も父としての自覚と責任感が芽生えた。だからこそ、何度も訪れたピンチにも踏ん張れた。「家族、子どものためにより長く野球をしたい」。父となった節目の登板で、早速うれしい「パパ1勝」を手にした。【佐瀬百合子】