日本ハム新庄剛志監督(54)には、開幕からつきまとう苦悩があった。
「有原君が投げる時、いつもオーダー迷うんだよね」。有原航平投手(33)はツーシームを武器とした、典型的なゴロピッチャーだ。リーグ屈指の右腕を生かすには、堅守が絶対条件になる。
守備を優先すれば攻撃力が落ちる。失策数12球団ワーストのチームにあって、この条件はなかなか難しい。さらに、この日は本拠地エスコンフィールドは屋根が開いた。快晴の日、内野を覆う濃い影のせいで、野手はボールが見えづらいと聞く。一塁を守る清宮幸太郎内野手(27)は「ボールがじゃがいもみたいに(黒く)見える」と、二塁からの送球を例えたことがあったくらいだ。
そんな難条件の中、新庄監督が探していた答えは、上川畑大悟内野手(29)の二塁守備にあった。内野の名手は「ボールが見えづらいのもあるけど、屋根が開くとグラウンドの砂が少しサラサラしてイレギュラーが増える」と本拠地の特性を念頭に、1回に2つのゴロをさばいた。6回までに6度の守備機会をスマートにこなし、有原を援護。三塁スタメンの有薗直輝内野手(23)は、いつもより前に守ることで強い打球に対応できた。「ポイントはセカンドとサード。しっかり、上川畑君のところにたくさん飛んで」と指揮官。ようやく見つけた“最適解”に、うなずいた。【中島宙恵】