桑田真澄氏 パワー&スピードに視線集まる現代野球に提言「野球を知るというところが少し雑に」

侍ジャパンU-12日本代表の「第12回BFA U12アジア野球選手権」出場へ向けて会見した桑田真澄監督(撮影・松尾幸之介)

侍ジャパンU-12日本代表の桑田真澄監督(58)が4日、就任後初指揮となる「第12回 BFA U12 アジア野球選手権」(9日開幕、中国・杭州)へ向けて神奈川県内で会見を行い、現在の小学生年代選手の特徴を語った。

チーム最長身の雲岡湊(12)の172センチを筆頭に、メンバー15人中10人が160センチ以上。桑田監督は自身の幼少期に比べて子どもたちの体格が大きくなっていることに触れ「パワーもありますしね。ボールも投げられますので。やはり時代と言いますか、すごいなっていう風には思っています」と話した。

一方で、プロも含め今の選手たちは「野球IQといいますか、野球を知るというところが少し雑になっているんじゃないかなと僕は思ってるんですね」とも話した。打者は長打、投手は球速の向上というパワーとスピードを追い求める流れになっていると指摘し「当然その下の世代もそうなっていくんですけど、わかりやすく言うと、巧打を打てるバッター、うまいバッターというのが僕は今すごく少なくなっていると思いますし、ピッチャーで言うとコントロールのいいピッチャーがほとんどいないですよね。1球1球、ボールを出し入れできるピッチャーがなかなかいない。僕はこれは日本野球のすごく危機だなと思ってます」と警鐘を鳴らした。

「やはり日本野球の素晴らしいところは、スモールベースボールもあるんですけど、やはりバッターですとボール球を振らないとかね。空振りをしないとか、泳がされても人のいないところに打てるとかですね。そういった技術力だと思うんですね。ピッチャーもスピードは速くないけど、しっかりとカウントをとる球、見せ球、勝負球っていうのを投げ分けながら、アウトをやっぱり目的から逆算してとる。そういう技術力が身についているのが僕は日本の選手の良さだと思います。ですから、今はちょっとスピードとかに気がいきすぎだなと思って僕は懸念しています」と提言。小学生年代であるU-12の選手たちにもその思いを落とし込んでいるといい「しっかりと狙ったところに打てる技術と、狙ったところに投げられる練習とかね、技術を身につけていこうっていうのは伝えました」と明かしていた。

会見会場には侍ジャパントップチームの井口資仁監督(51)もサプライズ登場して激励を受けた。大会は8チームで行われ、日本はフィリピン、中国、パキスタンと同じグループAに入って戦っていく。代表に選ばれた15人は以下の通り。

石井裕翔(都賀の台レッドウィングス)

徳永或飛(松尾クラブ)

大野湊助(柏ホエールズ)

中村太陽(鳴尾東ビクターズ)

勝蓮太朗(世田谷成城ジュニアーズ)

大和田与喜(八郷西野球少年団)

上間雄喜(那覇前島ゼブラ)

堤三蔵(東海ライダース)

田中陸斗(レッドバッファローズ)

雲岡湊(芥子山ベアーズ軟式野球スポーツ少年団)

古垣佑規(紀見少年スポーツクラブ)

石井陸翔(都賀の台レッドウィングス)

伊藤龍成(ASAI KIDS☆UNITED 55)

山田亮碩(金閣リトルタイガース)

高橋琥尚(丸亀城南軟式野球スポーツ少年団)