ヤクルト石川雅規投手(46)が2日、都内の球団事務所で引退会見した。「いまだに野球がうまくなりたいと思ってる」と話した左腕。長い現役生活の中では、いくつもの好プレーがあった。その1つを紹介したい。
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2011年(平23)7月1日の広島戦で、石川の野球センスが光るプレーがあった。同点とされた直後の5回1死一、三塁。打席にはバントのうまい東出がいた。スクイズが考えられる場面。初球、石川は一塁走者を無視して足を大きく上げて投げた。その間に打者と背後の三塁走者の気配を察知しようとしていた。背中越しに走者がスタートを切ったのを感じ、打者がバントの構えに入るのを見て、外角低めにわざとワンバウンド投球した。空振りさせ、ホームへ突っ込んできた三塁走者をアウトにした。打ちに来ても空振りを狙えるように、球種はシンカーだった。相当に高い技術がないと、抜く球をあそこまで制球できない。
石川 足をゆっくり上げながら見てました。一塁走者が走ったらしょうがないと思ってました。でも、ワンバウンドを止めてくれた川本のファインプレーじゃないですか。
川本 石川さんが感づいてワンバウンドにしてくれました。本当に大きなプレーだったと思う。
左腕の石川は三塁走者が背中側になってしまい見にくい。それでも、足をわざとゆっくり上げることで、コンマ何秒というゆとりを作り、状況を把握した。投手の前田健に同点適時打を打たれた直後の1球。スクイズを決められていれば、流れは広島に大きく傾いていた。チームの勝利につなげる大きなプレーだった。
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石川は、ファンを引退会見でも「野球が好き」と繰り返していた。好きだから探求する。だから、こういうプレーが生まれる。小さな大投手が活躍できた原動力だ。