<DeNA5-0巨人>◇13日◇横浜
本拠地の大歓声に包まれながら、白球が右翼スタンド中段に飛び込んだ。初回無死満塁。DeNA佐野恵太外野手(31)がカウント2-1から、巨人小笠原の高め直球を完璧に捉えた。「初回からチャンスで回してもらったので『思い切っていこう』と。最高の結果になって良かったです」。自身5年ぶり、通算4本目のグランドスラムで流れを一気に引き寄せた。
6月24日の中日戦以来となる4番起用に応えた。相川監督は「(打順の)どこに入っても、何が必要なのかを分かってくれている選手」と意図を説明。佐野は試合前には緊張もあったと明かしたが「この何年間でいろんな打順を任せてもらえた。試合に入ってからはあまり意識せず、落ち着いて打席に立てた」と、経験に裏付けられた平常心で投手と対峙(たいじ)した。
試合を決める7号満塁弾で節目の通算500打点にも到達した。10年目の今季、春季キャンプでは連日「コツコツが勝つコツ!」を合言葉に、一塁の特守で汗を流した。数週間前から万永野手コーディネーターの「バッティングにも絶対につながる」という助言のもと守備のドリルも実施。この日の試合前練習でも最後までグラウンドに残り、牧とともに内野ノックを受ける姿があった。「地道な練習かもしれないが、とても大切なものだと思う」と足を動かした。
チームは今季3度目の5連勝。最大15あった借金をコツコツと1まで減らした。7月は勝率5割7分1厘、8月は6割、そして9月は8割と尻上がり。目の前の1勝にこだわった積み重ね。ここに来てセ・リーグで一番強いのはDeNAだ。「本当に勝っていくしかない状況。勝利を目指して、それだけを考えてやっていきたい」と佐野。勝率5割、そしてその先へ。また1つずつ白星を積み重ねる。【山本佳央】